宮司愛海×鈴木唯の先輩後輩対談。
プロ野球キャンプで楽しみなことは? (3ページ目)
鈴木 日本に戻ってきてからは、すぐ春高バレーでしたね。
宮司 そう。今年はいろんな学校が出場してきた大会になったと思う。特に男子は長年出場していた洛南高校(京都)を破って東山高校が出場し、初優勝。主将であり、エースでもある高橋藍(らん)選手に話を聞いたら、高校生とは思えないくらいしっかりしていて、感動した。
鈴木 今の若い選手たちは、しっかりしていますよね。サッカーの久保建英選手とか。
宮司 去年、インタビューしたんだよね。
鈴木 はい。一つひとつの質問をしっかり考えてからきちんと言葉にしているという印象でした。サッカーもそうですし、インタビューもそうですが、いろいろ考えながら行動しているんだろうなって思いました。どうしたら、あのような受け答えができるようになるんでしょうか?
宮司 なんでだろうね。やはり小さい頃からメディアへの取材経験がある選手が増えているからなのかな。10代の選手だと思って取材に行くと、我々の方が圧倒されるよね。こんなにしっかりしているんだ、って。つい自分と比べてしまうけど、やっぱり背負うものが大きいからなのかもね。
鈴木 宮司さんは、年末に堂安律選手にインタビューされていましたけど、どうでしたか?
宮司 去年11月のU‐22日本代表とU‐22コロンビア代表戦、やはり悔しかったという話を聞いたのだけど、今後の改善点を聞いた時に、「もうちょっとピッチ外でもリーダーシップを持つべきだった」と話されていたのが印象的だった。仲良くしようとするのは大事だけど、ピッチ外でもいろんな意見をぶつけたり、思っていることをズバッと相手に言ったり、強めにいろいろ発言をすればよかったって。すでにあの年齢(21歳)にして、リーダーであろうとする自覚を持っているというのがすごいなって思ったよ。それこそ久保選手とも一緒にプレーしているし、お互いよく知っているとは思うけど、自分たちが引っ張っていかないといけないっていう自覚を持っているのがすばらしいなって。そういう気持ちを持ちつつ、ぜひオリンピックも頑張ってほしいな。唯ちゃんは、これまで取材してきた中で、感銘を受けたとか、印象に残っている選手はいる?
鈴木 カヌーの羽根田卓也選手ですね。特に「水の呼吸を読む」っていうひと言が、記憶に残っています。コース攻略のポイントについてお話を聞いたのですが、技術的なことを話されるのかなと思っていたら、「水の呼吸を読む」と。技術のことでなく、もっと深くて根本的なものを大事にされているんだなということを知りました。
宮司 葛西のオリンピック会場(スラロームセンター)ができたタイミングで取材しているんだよね。
鈴木 そうです、そうです。
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