2020年の始まりはニューイヤー駅伝!上村アナが見どころと注目選手を紹介 (2ページ目)
男子マラソンでも、旭化成は、過去に宗猛さん、宗茂さんの宗兄弟のほか、谷口浩美さん、森下広一さんなど、オリンピックにも出場した名ランナーが所属していた強豪。現在のチームでは佐々木悟選手が2016年のリオオリンピックに出場しました。
その旭化成から王座奪還を狙うのが、近年は2015年と2016年に連覇を達成しているトヨタ自動車です。MGCで2位になり、東京五輪男子マラソン代表に内定している服部勇馬選手を軸に、4年ぶりの優勝を目指します。
先日、トヨタ自動車の取材で愛知県田原市に行き、服部選手にお話を聞いてきました。服部選手はトヨタ自動車が連覇したあとの2016年春に入社したので、まだ優勝を経験していません。前回も5区で区間賞となり注目された服部選手ですが、今回は「自分が東京オリンピック代表ということでも注目される。その中で走ることを経験して、勝ちたい」と意気込んでいます。「この選手はオリンピックに出る選手だ」と思われてマークされながら走るのは、展開や駆け引きが今までとはまったく違うはず。そこで結果を出すことで、オリンピックにつながる手応えをつかむことも目標にしているようでした。
トレーニングを取材している時、同じ新潟県出身の畔上選手が遅れだすと、積極的に声をかけるなど、全体を見てチーム引っ張っていく姿勢も意識も感じられた服部選手。堂々とした走り、そして端正な顔立ちから「しっかり者」というイメージがありますが、実はご本人も「うっかり者」と自覚しているように、忘れ物が多いという一面も。そのことはチームメイトの皆さんも十分わかっているようで、食堂でも会議室でもどこでも、「忘れ物があったら、それは服部のもの」ということになっているとのこと......。
たとえば、MGC前のアメリカ合宿から帰る時にはパスポートを空港内のトイレに置き忘れた服部選手。すぐにチームメイトが見つけてくれて、無事に帰国できたそうです。さらに、MGCの2日前の記者会見では、チームジャージを忘れる。前回のニューイヤー駅伝では、走り終わって着替えたあとに、荷物やユニフォームなどを全部中継所に忘れる。などなど、たくさんあるようで、服部選手本人は「競技やひとつのことに集中しすぎちゃうのかな(笑)」と苦笑いしていました。
ちなみに、服部選手の趣味はサッカー観戦。Jリーグはもちろん、欧州サッカーもチェックしています。好きなチームはオランダのアヤックス。先日インタビューした時には、アヤックスの今シーズンのスタメンを全員覚えていて、スラスラと名前を挙げてくれました。もちろんチャンピオンズリーグも見ているそうで、ライブ中継の観戦はさすがにできないので、練習のあとに見ているそうですが、準決勝と決勝は早起きして練習前に生中継で見るそうです。
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