「目指すはアジア杯初優勝!」岩清水&阪口のなでしこトーク (3ページ目)

 お互いをどういうプレーヤーと思っているかについては、阪口選手から見た岩清水選手は「インターセプトがすごくうまい。それに1対1で抜かれるのを見た事がないくらい人に強い。いるだけでこちらが安心できる選手」。

守備を統率するDFリーダー、岩清水梓 photo by Hayakusa Noriko守備を統率するDFリーダー、岩清水梓 photo by Hayakusa Noriko 一方、岩清水選手から見た阪口選手は「とにかくどこにでもいて欲しい選手」。阪口選手はパスを出せる範囲が広く、チーム合宿で全員がキックの距離を計測した時は、阪口選手の蹴ったボールは、50mのメジャーを超えて正確に計れないところまで飛んだそうです。みんなに『メジャー超え』と讃えられたそのキック力で、「どんなところにもパスを出せるし、ボールを運んでくれるから、チームには絶対に必要な存在」と岩清水選手は絶賛していました。

 そして、岩清水選手と阪口選手に、「一番悔しかった試合」について聞くと、口を揃えて言っていたのが「ロンドン五輪の決勝」(アメリカに1-2で敗れて準優勝)でした。負けた直後はチーム全体が暗くなって、すごく落ち込んでいたそうです。

 それでも、試合後にロッカールームに戻ってから全員で集まり、キャプテンの宮間あや選手と大野忍選手が「私たちはやり切ったよね。だから笑顔で表彰式に出よう!」と声をかけ、みんな笑顔になって表彰式に臨んだといいます。

 あの表彰式を見ていて「試合後にあれだけ沈んだ表情だった選手たちが、すごくいい笑顔になっている」と驚き、試合と表彰式の間に何があったのだろうと思っていましたが、今回、そのお話を聞いて納得がいきました。すごく悔しかったけど、気持ちを切り替えて、笑顔でメダルを受け取ったなでしこジャパンは、本当に素晴らしいチームだと思います。

 そのロンドン五輪での悔しさがあるからこそ、選手は全員、次のリオデジャネイロ五輪で金メダルを獲りたいという気持ちが強いはずです。そのためにも、岩清水選手と阪口選手は、まずW杯出場権を獲得して、アジアカップで優勝し、「ひとつひとつステップを踏んでいきたい」と目標を語ってくれました。

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