ネイマールの派手な「見せワザ」のメリットとは。石川直宏が分析 (2ページ目)

  • 松岡健三郎●取材・文 text by Matsuoka Kenzaburo
  • photo by Matsuoka Kenzaburo

◆ネイマールの超絶テクニックを石川直宏が解説。スピードを生かす極意>>

 プレーヤーの方であれば、こうした自分のスタイルを試合のはじめに出しておくのは、ゲームへの入りがよくなるので、ぜひ取り入れてほしいですね。

 僕がネイマールの足ワザを実際にやってみて難しかったのは、「サンドリフト」です。足を片方ずつ上げながら最後にカカトでボールを蹴り上げる「ヒールリフト」とは違い、これは両足でボールを挟んだまま、両足でジャンプします。最後に片足でボールを押し上げるような感覚でやると、ボールがうまく前に行きました。

 ヒールリフトよりも素早いプレーが可能ですが、これを実際に試合で繰り出すネイマールは本当にすごいですね。僕には考えられません(笑)。

 やはりどのプレーもネイマールが主導権を握っていますね。相手に合わせたプレーではなく、自ら相手を動かすプレーが多い。

 ぜひ観戦や、自分のプレーの参考にしてみてください。

ネイマール
Neymar da Silva Santos Júnior/1992年2月5日生まれ。ブラジル・サンパウロ出身。17歳でサントスとプロ契約をかわし、13年からはバルセロナ、17年からはパリ・サンジェルマンでプレー。ブラジル代表は10年の18歳の時にデビューし、以降エースとして活躍しつづけている。主に左ウイングの位置から、多彩なテクニックで攻撃を演出する。

石川直宏
いしかわ・なおひろ/1981年5月12日生まれ、神奈川県横須賀市出身。2000年に横浜F・マリノスユースからトップチームに昇格。02年にFC東京へ移籍。09年には自身初となるJリーグベストイレブンに選出。スピードとキレのあるドリブルから数多くのゴールシーンを演出した。日本代表は01年にU-20代表として、ワールドユースアルゼンチン大会に出場。04年はU-23代表としてアテネ五輪に出場。日本代表国際Aマッチ6試合出場。17年に現役を引退。J1通算289試合出場/49得点。引退後はFC東京クラブコミュニケーターに就任、テレビ解説者などでも活躍中。

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