ミズノ社製スパイクの中高生の着用率が驚異の50% その圧倒的なシェアの理由と飛躍のきっかけ (4ページ目)
ミズノ社製のスパイクを試履きする中高生の選手たち。このようなグラスルーツ活動が実を結んだ
円滑なコミュニケーション
これだけのシェアを持ちながらも、ミズノの情熱が衰えることはない。「シューズ開発には約2年をかけている」というが、その間も市場の状況、プロ選手・アマチュア選手を含めたユーザーの声、トレンドなどを随時反映している。
これらの活動を円滑に進めるために、社内でのコミュニケーションを促進し、風通しもよくしている。
「組織としては、マーケティング部門、開発部門、営業部門があって、マーケティングの中に選手を担当するスポーツプロモーションがありますが、部門を超えてコミュニケーションを取っています。それはすごく活発に行なわれていて、毎週のようにマーケティング部門は開発部門とミーティングを行なっていますし、できる限り営業部門とともに商談にも行くようにしています。現場を大事にする、選手の声を聞くというような情報の共有はとても大切にしていますね」
さらにサッカー部門の好調が社内に好影響をもたらしている。「サッカーに携わりたいという人間が社内でも非常に増えてきた」というように、情熱を持った社員が集うようになった。その状況に上田氏も「すごくいいチームになっている」と語る。
U-12世代にもアプローチ
サッカースパイク開発に掛ける情熱とブレないコンセプト、グラスルーツ活動に代表される市場の調査、そして部門を超えた社内での円滑なコミュニケーション。これらが現在の圧倒的なシェアを獲得する要因になっているが、それでもミズノは歩みを止めるつもりはない。
「中高生ではシェアを取れていますが、ジュニアに関してはまだ開拓の余地はあると思っています。そこで『U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ』に協賛して、試履きをさせていただいています」
中高生だけではなく、小学生にもスパイクのよさを知ってほしい。そのために大会協賛を含め、小学生を対象にしたグラスルーツ活動も積極的に推し進めていく計画だが、そこには勝算もある。それがこれまで培ってきたブランドイメージのアドバンテージだ。
「モレリアは今年で40周年を迎えましたが、ちょうどモレリアを履いてプレーしていた人が親になって、お子さんと一緒にシューズを買いに来て、『モレリアがいいぞ』と言ってくれるような状況になっているのかなと思います」
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