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車いすラグビーの大会で2万人来場を実現 オイシックスが携わるパラスポーツ支援とプロ野球運営の理由 (3ページ目)

  • text by Sportiva

新潟とのつながりから球団経営へ

 オイシックス新潟アルビレックスBCはまさにこれからの球団。2024年1月に高島氏が同球団の代表取締役会長に就任し、現在は球団経営・運営全般に携わっている。この決断に至った経緯をオイシックスの社長室 室長、太野正浩氏はこう語る。

「弊社代表の高島が新潟で『大地の芸術祭』にかかわっており、一部社員も新潟には頻繁に足を運んでいました。当然、生産者様も新潟にはたくさんいらっしゃるので、事業上の取引もありました。またNSGグループとは、もともとつながりがあり、そのなかで球団運営へのチャレンジのお話がありました。地方創生にもつながりますし、弊社の認知拡大にもつながりますので、さまざまな観点からこれまでの経験も生かせると考え、参画を決断いたしました」

 球団運営とは別に、オイシックス社内でもプロジェクトを立ち上げ、社員がそこに参加している。社内にはもともと多くの野球ファンがいたこともあって、この球団運営への参画はポジティブに捉えられている。実際に「ビジターの応援に行ったり、現地に行って観戦したりしている」という。

 イースタン・リーグ参戦初年度は8位と苦しい成績に終わったものの、1軍を持つ歴史と伝統のある球団にぶつかっていく姿は、ファンに好意的に受け入れられ、シーズンを通して8万人弱の動員があった。

 さらにオイシックスの事業に対しても効果が見られているという。

「新潟在住の方で弊社サービスの利用を開始する方が増えているというデータがありました。その意味で、すでになにがしかの効果はあると思っています。新潟での認知度が上がっているということだと思います」

 こうした効果は携わる者にとって次への活力になる。ただチームの成績も含め、効果がすぐに出るものではないことも承知している。今はまだ投資のフェーズであり、まずは経営・運営を安定的に行なっていくことが急務となるだろう。

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