パリオリンピック自転車トラックはメダル期待度過去最大 佐藤水菜、太田海也、内野艶和ら注目選手を紹介 (2ページ目)

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ガールズグランプリ2023も制した佐藤水菜 photo by Noto Sunao(a presto)ガールズグランプリ2023も制した佐藤水菜 photo by Noto Sunao(a presto)この記事に関連する写真を見る

女子短距離のエース、佐藤水菜

 女子短距離で金メダル候補のひとりが、ガールズケイリンでも活躍する佐藤水菜だ。2020年の夏にナショナルチーム入りした当時は「私は世界で戦えない」と実力のなさを嘆くこともあったが、ハードなトレーニングを積み重ねて少しずつステップアップ。2021年、2022年の世界選手権ケイリンで銀メダルを獲得し、2023~24年のネーションズカップのケイリンで3度1位に輝くなど、国際大会で上位の成績を残してきた。

 パリ大会では、ケイリンとスプリントの2種目に出場する佐藤。5月末に開催された代表選手の記者会見では「メダル獲得のために頑張りたい」と目標を語ったが、世界のレベルが高いことは身をもって感じている。

「ヨーロッパの人たちは小さい頃から自転車競技に親しんでいるので、日本でいう将棋みたいな存在なのかなと思います。だから私のなかでは、自転車競技はヨーロッパのもの、という感覚があって、文化的な背景を見ても、トップに立つのは難しいところはすごくあります」

 2021年、2022年の世界選手権ケイリンで優勝したリー ソフィー・フリードリッヒはドイツ、2022年の世界選手権スプリントで優勝したマチルド・グロはフランス、2023年の世界選手権スプリントで優勝したエマ・フィヌカンはイギリスと、ヨーロッパ勢の活躍が目立つ。また三人で走るチームスプリントでは、2023年の世界選手権1位がドイツ、2位がイギリスと、ここでも上位にヨーロッパ勢が名を連ねる。

 それでも佐藤には譲れないものがある。

「ケイリンは日本が発祥です。そこだけは誇りを持って自分は走っています。発祥の国から優勝者を出さないといけない。だから自分が頑張ろうと。私がそのひとりになりたいと思っています」

 常々「ケイリンは楽しい」と語っている佐藤。競輪選手を目指し、ガールズケイリンで活躍してきた彼女だからこそ、パリでは"ケイリン発祥の国"としての誇りを胸に、堂々たる走りを見せてくれるだろう。

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