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ニューバランスが、ランニングシューズの流れを変えた (4ページ目)

  • 取材・文/輔老心 text by Suketake Shin
  • 撮影/村上庄吾 photo by Murakami Shogo

 この事実に基づき、ニューバランスジャパンは、ヒールの衝撃吸収材を減らし、指の付け根部分とかかと部分の高さがそれまでよりもフラットに近いモデル「RC800」を2006年に開発した。のちのランニングシューズの潮流を変えることになるこの靴は、かかとで着地しないのであれば、よけいなパーツは外そうというコンセプトだった。

RC800シリーズのソール部分。全体がフラットに近いことがわかるRC800シリーズのソール部分。全体がフラットに近いことがわかる

「RC800が出たときに、自分で履いて丹後ウルトラマラソン60kmに出場したんです。とても熱い9月でね。でもこの開発製品を履いているから、リタイアできへん。しんどかった思い出やなあ(笑)。靴に思い入れもあるし、がんばって完走しましたよ」

 このRC800シリーズは、日本はもとより、韓国、香港、シンガポールでよく売れた。ところが、本国アメリカではさほど広まらなかった。

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