恵俊彰が早稲田大学大学院修了 学生生活は「週4日、18時から21時半までの授業。桑田佳祐さんを歌いながら帰る日々」

  • 池田鉄平●取材・文 text by Ikeda Teppei
  • 川野結李歌●撮影 photo by Kawano Yurika

――ゼミ生同士で、大学外の交流もあったのですか?

 僕は行けなかったんですけど、ゼミにスポーツクライミングの日本代表の監督がいて、1回みんなで体験しようって、場所を借りてみんなでクライミングをやったり、J3のチームのオーナーの方もいらっしゃって、長野にサッカーを見に行こうという話があったり。3月26日が卒業式ですけど、その前にTシャツをみんなで作りませんか、といった話も。4月は五郎丸さんのチームの試合を見に行こうとか、いろいろ交流はありますね。

――この大学院を通じて、学んだことはどんなことでしたか?

 トップスポーツマネジメントコースというところにいたんですけど、毎週のようにラグビーのトップリーグの理事の方やJリーグの立場のある方が来て講義をされるんです。質疑応答を含めて1時間半ぐらいの場があるんですが、ふだんは聞けない話ばかりで本当に勉強になりましたね。

 たとえばJリーグでもJ1、J2、J3のなかでお客さんが入っているチームと入らないチームがあることを知ったり、プレミアリーグとJリーグを比べて収入の差に驚いたり。「なるほど、こんな苦労があるんだ」とスポーツ界で課題がいっぱいあってびっくりしました。

 ほかにも、東京ドームに行ったらおいしいビールがあって見やすい席があって、モニターもいろんなところにある。観客側からしたら当たり前なんでしょうけど、動員動線なども含め、すべて計算されていたことで、そういうことからビジネスが生まれてるんだな、と感じたり。

 僕は何年も生放送の情報番組やスポーツ番組をやっていて、スポーツをずっと好きで楽しいという気持ちで伝えていましたが、そういった裏側を調べたり、伝えたりすることはありませんでした。スポーツを多角的に捉える目線が備わったかなと思っています。

――そういったスポーツビジネスの講義を経験されて、恵さんのなかで、今後スポーツ業界でどんなチャレンジをしたいと考えていますか?

 僕は「情報番組がスポーツを伝える役割とは」ということを修士論文のテーマにしました。大学院での勉強や研究で、しっかりとその答えを出せたので、今後の番組作りに活かせるんだろうなと思っています。


恵さんの論文についての詳細は後編へ>>4万7000字の論文「情報番組の新たな可能性に気づいた」

【Profile】
恵俊彰(めぐみ・としあき)
1964年12月21日、鹿児島県生まれ。『ひるおび』『ワールド極限ミステリー』(ともにTBS)でのMCのほか、『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ)にも出演中。2022年4月に早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に入学。2023年3月26日に修了式を迎えた。

プロフィール

  • 池田鉄平

    池田鉄平 (いけだ・てっぺい)

    ライター・編集者。国内・外資系のスポーツメーカー勤務を経て、メディア活動や地方創生のPRを担当。音楽一家で育ち、過去にアーティストとしてインディーズデビューも経験。スポーツ、音楽、エンタメを中心に取材活動を行なっている。

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