岡副麻希は見た。スーパーGTの監督たちの強烈なキャラクターと涙 (3ページ目)

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 スーパーGTでは、監督の皆さんが魅力的で、ARTAの鈴木亜久里総監督はサーキットの中で一番と言っていいぐらいオーラがあります。TEAM IMPULの星野一義監督は「鬼の星野」と言われるぐらいレース中は怖い存在なのですが、とても優しい一面を持ち合わせています。第6戦でNISMOが劇的な勝利を飾った時には、松田選手たちのところに駆け寄ってきて、「よくやった」と褒め称えていました。素敵だなと思いました。

 2021年シーズンは、各陣営のドライバーがまだ発表されていませんが、若手ドライバーが新たに入ってきたらさらに面白くなると思っています。スーパーGTの前座でFIA-F4選手権が開催されていましたが、10連勝を記録してチャンピオンに輝いた平良響選手(20歳)はぜひステップアップしてほしいですね。2020年シーズンに新型コロナウイルスの影響で来日できなかったヘイキ・コバライネン選手に代わって、TGR TEAM SARDからGT500クラスにスポット参戦した阪口晴南選手(21歳)にも期待しています。

 シーズン終盤2戦にケガで負傷欠場した高木真一選手に代わってGT300クラスのARTAから出場した松下信治選手も楽しみです。ずっと海外のフォーミュラカーシリーズで活躍していて、GTのような「箱車」に乗るのは初めてでしたが、すんなり対応して速さを発揮していました。2021年シーズンにフル参戦したら、きっと活躍すると思います。ぜひインタビューして話を聞いてみたいです。

 ベテランの高木選手にはしっかりとケガを治して、またGT300クラスを盛り上げてほしいです。高木選手は11月初旬に開催された他のツーリングカーのレースでクラッシュして、入院したと聞いていたので心配しましたが、事故から1カ月も経たない最終戦のパドックを歩いて、「ヨオッ!」と声をかけられました。腰椎と右手首を骨折して手術するほどの大ケガと聞いたので、びっくりでした。

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