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岡副麻希がスーパーGT2020を振り返る。大混戦の舞台裏で耐えたこととは?

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

岡副麻希が振り返るスーパーGT2020 前編

国内外の主要な自動車メーカーが数多く参戦し、世界が注目するスーパーGT。過去に幾多の名ドラマは生まれているが、そうした中でも2020年は史上最もエキサイティングなシーズンだったと言っていいだろう。最終戦時点でチャンピオン獲得の可能性を残していたのは全15チーム中10チーム。それほどの混戦だけでも前代未聞だが、タイトルは最終周の最終コーナーを立ち上がった後のストレートで決着するという劇的な幕切れとなったのだ。その瞬間を『SUPER GT+』(テレビ東京系列/毎週日曜23時30分〜)のリポーターとして間近で目撃した岡副麻希さんにインタビューした。

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『SUPER GT+』のリポーターを務めている岡副麻希さん『SUPER GT+』のリポーターを務めている岡副麻希さん
 タイトル決定戦となった最終戦・富士(11月29日決勝)は、まるでドラマのような結末になりました! 私はあの日、レースのスタート直後から、ランキング首位につけていたTGR TEAM KeePer TOM'Sのピットにいました。

 同チームの山下健太選手と平川亮選手がドライブするトヨタ・スープラは、予選でポールポジションを獲得。決勝でもスタートから他のマシンをぶっちぎって、ずっとトップを走っていました。予選時からピット内の雰囲気はとても落ち着いていて、どこか余裕があるように感じました。

 レースが残り14周になった時点で、私はカメラマンと一緒にTEAM KUNIMITSUのピットへ移動しました。その頃、牧野任祐選手と山本尚貴選手がドライブするホンダNSXは予選7番手からどんどん追い上げて2位に浮上。TEAM KUNIMITSUは優勝すればタイトルを獲得できましたが、トップのスープラを抜くのはさすがに厳しいかなと思っていました。

 TEAM KUNIMITSUのピットの雰囲気もTGR TEAM KeePer TOM'Sとは対照的でした。どこか悲壮感が漂っていて、レースクイーンがモニター画面を見て祈りながら、すでに涙を流しているような状況でした。番組としては、正直に言えば、惜敗する2位チームの様子をおさえる想定でTEAM KUNIMITSUのピットにいました。

富士スピードウェイで開催された最終戦。劇的な結末となった(GTA=写真提供)富士スピードウェイで開催された最終戦。劇的な結末となった(GTA=写真提供)

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