【水泳】パンパシ開幕!日本勢メダルラッシュなるか

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 8月21日からオーストラリア・ゴールドコーストで競泳のパンパシフィック選手権が開幕する。注目はリレーを含めて6種目に出場予定の萩野公介が、来年の世界選手権、そして2016年リオデジャネイロ五輪に向けて、今大会中にどこまで進化を遂げるのかだ。

4月の日本選手権では個人メドレーなどで好記録を残している萩野公介4月の日本選手権では個人メドレーなどで好記録を残している萩野公介 現地に入る前、「平井(伯昌)先生にでかいことを言うなと言われたので、今回のテーマは『無言実行』にしました」と言って明るく笑った萩野は、「今年は納得できる練習が出来ているので、どんと構えてやればいいのかなと思っている。そうすればおのずと結果はついてくると思う」と、7月に行なわれた高地合宿の手応えを口にしていた。

 その萩野は初日の200m自由形でベテランのライアン・ロクテ(アメリカ)やロンドン五輪銀メダリストのパク・テファン(韓国)と対決するが、金メダルを狙うとなると、2日目の400m個人メドレーが有力になる。萩野が12年ロンドン五輪で銅メダルを獲得して世界デビューを果たした得意種目だ。

 しかし、リレーを含めて7種目に挑戦した昨年の世界選手権では最終種目だったため、疲労が溜まり最後は失速してメダル圏外に。ライバルの瀬戸大也に金メダルをさらわれる悔しさを味わった。

 今年4月に日本選手権でマークした、4分07秒88は今季世界ランキング1位だが、今大会はそれよりも速い4分4~5秒台を狙いたいと語っている。同い年で世界選手権2位のチェイス・カリシュ(アメリカ)やロンドン五輪2位のティアゴ・ペレイラ(ブラジル)、さらには「高地合宿では平地より速いタイムで泳げた」と夏場に調子を上げてきた瀬戸をどう抑えるかが見どころだ。

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