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【マラソン】「結果が出なかったら、もうやめようと思っていた」故障続きだった丹所健、覚悟の初マラソンでMGC切符 (2ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Shun Sato

【故障の連鎖と向き合う日々】

 丹所が精神的に最も追いつめられたのは、入社2年目の東日本実業団駅伝前だった。ふくらはぎの故障明けながら、本人が「ここまで回復するとは思わなかったほど、陸上人生で一番調子がいい」と感じる状態まで戻っていた。3区をまかされ、「区間賞を狙える」レベルまで仕上がっていた。

「レースが楽しみで、自分でもワクワクしていたんです。でも、レース1週間前、朝練習で1、2km走った時、ふくらはぎが痛いなと思い、そこから歩いて帰ったんです。検査に行ったら軽度の肉離れだったんですけど、この時はさすがに『またかよ』と思い、メンタルがキツかったです。Hondaのコーチ(エグゼクティブアドバイザー)になっていた大志田さんに励ましてもらったんですけど、部屋に戻ると自然と涙が出てきて......」

 故障に苦しみ、ようやく完治したと思った矢先に再び故障して離脱する。走れない苦しさだけでなく、先の見えない故障の連鎖が精神面にも大きなダメージを与えた。それでも深く思いつめずにいられたのは、もともとのポジティブな性格に加え、故障明けの短期間でも状態を戻せた手応えがあったからだ。その経験が、復帰へ向けて気持ちを前向きにしてくれた。同時に、なぜ同じ故障を繰り返すのかを考えた。

「僕は、ふくらはぎで押して走る感じなので、どうしてもそこに負荷がかかってしまう。ふくらはぎではなく、もも裏とお尻を使って走れるように、トレーニングで修正するようにしたんです。それは今も継続中ですが、簡単じゃないですね。あと、ケガが増えたのは、環境の影響もあると思います。大学時代はクロスカントリー(不整地)でよく走っていたんです。クロカンは脚に優しいですし、脚づくりにもいい。今の練習場所にもクロカンはあるんですけど、少し離れたところにあるし、そこでポイント練習をすることもないので、そういう環境面の変化もケガに影響しているのかなと思いました」

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