検索

サッカー日本代表のエースがクラブではポジションを失う危機に 久保建英に何が起きているのか

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

 9月、10月の日本代表の4連戦で、久保建英(25歳)は全試合に出場している。

 ウルグアイ戦は後半18分から出場し、ベネズエラ戦は後半冒頭からプレー、エクアドル戦は先発して後半22分までピッチに立ち、ニュージーランド戦も先発で後半19分まで出場した。ポジションは3試合が3-4-2-1のシャドー、ニュージーランド戦は4-2-3-1のトップ下だった。攻撃では自由に動き、機動力や発想の豊かなプレーを見せ、4連勝(エクアドル戦はPK戦での勝ち上がり)の殊勲者になった。

 代表での久保は、これまで以上に"その座を揺るぎないものにした"と言えるだろう。堂安律、鎌田大地、佐野海舟、中村敬斗、上田綺世など、主力とのコンビネーションは破格で、ストレスなくプレーしているように見えた。

 それは2026-27シーズンのレアル・ソシエダ(以下ラ・レアル)ではまだ見られない姿だ――。

日本代表の直近4試合にすべて出場した久保建英 photo by Daisuke Nakashima日本代表の直近4試合にすべて出場した久保建英 photo by Daisuke Nakashima ラ・レアルで5年目になる久保は、スペイン代表ミケル・オヤルサバルと並び立つエースの座を確立してきた。

 だが昨シーズンは、2月、3月という正念場をケガで棒に振ることになった。その一方でチームの成績は急浮上した。4月のスペイン国王杯決勝は、どうにか間に合って88分に出場し、チームでタイトル獲得を祝ったが、目立った活躍を見せられていない。リーグ戦の終盤戦はワールドカップに挑む代表での活動を万全に過ごすため、ベンチで過ごすことも多かった。

 それだけに心機一転、再びチームの主力となるシーズンのはずだった。開幕から先発出場を果たすが、チームを勝利に導くような輝きを見せられなかった。直近のラ・リーガ3試合+ヨーロッパリーグ1試合で、出場時間はトータル30分に満たない。エースどころか、ポジションを失いつつある。これが続けば危険水域に入るだろう。

 来年の1、2月にはアジアカップがあり、そこで離脱することも考えると危うい状況だ。率直に言って、今の久保は代表チームどころではない。

1 / 3

登録は簡単! チェックを入れてボタンを押すだけ 詳しくはこちら

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

キーワード

このページのトップに戻る