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【箱根駅伝】早大OB・瀬古利彦が考える王者・青学大との差「工藤君が1位になった時には、おいしいお酒が飲めると思ったんだけど...(笑)」 (2ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Shun Sato

【欲を言えば、3位に入ってほしかった】

後輩たちの奮闘に「最高にワクワクした(笑)」と振り返る瀬古利彦氏 photo by Miki Sano後輩たちの奮闘に「最高にワクワクした(笑)」と振り返る瀬古利彦氏 photo by Miki Sano

――早大の5区の工藤選手は11km手前で中大に追いつき、トップに立ちました。

「中大に追いつくのが早かったですし、大平台(7.0km地点)で黒田君とはまだ2分近く(1分57秒)差があったので、このまま行けるだろうと思っていました。私が解説するようになってから早稲田がトップを走るのをほとんど見たことがなかったので......もう最高にワクワクしました(笑)」

――ただ、そこから黒田選手が一気に追い上げ、小涌園(11.7km地点)では1分02秒差になりました。

「振り返れば、工藤君は序盤から飛ばしすぎというか、少しおかしかったですね。前を追わないといけない、しかも、後ろには黒田君がいるので、前に行かなければという焦りが大きかったのだと思います。本来なら小涌園から芦之湯(15.8km地点)までが勝負になるのに、その前にだいぶ差を詰められてしまったので、この時点で優勝は危ういなと思いましたね」

――実際、小涌園から芦之湯でもだいぶ詰められ、15秒差にまで縮まりました。

「なんとか粘ってほしかったんですけど、20km手前で抜かれて、ああ、今年の箱根もダメだったか......と。(1位になった時は)おいしいお酒が飲めると思ったのに、一瞬で終わってしまった(笑)」

――復路では、早大はふたつ順位を落とし、総合4位に終わりました。

「やっぱり復路が弱かった。國學院大は7区に高山(豪起)君がいたし、駒大も8区に山川(拓馬)君、10区に佐藤(圭汰)君を置いていました。中大は9区に吉居(駿恭)君がいたので差が出るなと思っていました。ただ、原監督に『5強ではなく、(早稲田を除く)4強』と言われるなか、4位になれた。よくがんばったと思います。欲を言えば3位になってほしかったですが、まだ力が足りませんでした」

――一方、往路を制した青学大は、復路もそのままトップを譲らずに総合優勝。どういうところに強さを感じますか。

「推薦入学の枠が(早稲田とは)違うというのはあるんですが、それを差し引いても、不思議なくらい、いい選手がわんさか湧いて出てくるんですよ(笑)。しかも、箱根で一番よく走る。他大学にもいい選手はいるんですよ。中大も(10000mの自己ベストが)27分台の選手がたくさんいるから、計算上は勝つ可能性があるんです。でも、箱根になると、どの学校も青学大に負けてしまう。

 ひとつ言えるのは、何度も優勝しているので、勝ち方、箱根までのプロセス、練習を含めて、すべてわかっているということだと思いますね」

――青学大は、この11年間で8度の優勝になります。

「そんなに勝たせちゃダメですよね(笑)。花田監督は『個を強くする』と言っていて、私もそれでよいと思うのですが、でも、その前に箱根を勝たないと、原監督に『箱根で勝てないのに、個人でどうこう言っている場合じゃない』と言われてしまいますね」

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