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【箱根駅伝2026全チーム紹介(1)】3連覇を狙う青山学院大など「5強」の充実度をチェック 優勝争いをリードするための戦術も予想した (2ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato

【前回3位:國學院大】

 國學院大は青木瑠郁、上原琉翔、高山豪起(いずれも4年)、辻原輝、野中恒亨(ともに3年)の5人を軸としたチームだ。今季は出雲を連覇したが、全日本は4位に沈んだ。そのなかで、野中の好走が光った。全日本3区では留学生ランナーを抑えて区間賞を獲得し、10000mで日本人学生歴代6位の27 分36秒64をマークした。

 前田康弘監督は、前回7区で2位の辻原を、前々回に4位だった4区で起用する予定と明かしているが、往路に主力をつぎ込んでくるだろう。2区を「1時間6分30秒」でカバーして、3区と4区でアドバンテージを奪い、5区は「確実に71分台」とシミュレーションしているようだ。選手層の厚いチームなだけに、出雲駅伝のように"つなぎ区間"で攻めて、初優勝をつかみたい。

【前回4位:早稲田大】

 前回4位の早稲田大は2区と5区に強力な箱根経験者がいる。2年連続で2区を担った山口智規(4年)は、今季は出雲2区で圧巻の区間賞。今回も"花の2区"で起用されれば、持ち味のスピードを生かし、自身が持つ早稲田大学記録(1時間6分31秒)の大幅な更新が期待できそうだ。

 また、5区を2年連続で走った"山の名探偵"工藤慎作(3年)が充実している。全日本8区で、偉大なOBの渡辺康幸が保持していた日本人最高記録を更新した。今回の箱根でも5区が濃厚だが、「68分台の区間新記録」に意欲を燃やしている。

 ほかにも、3年連続で1区(前回は4位)を担っている間瀬田純平(4年)、前回3区で3位の山口竣平(2年)、スーパールーキーの鈴木琉胤らが往路の候補。花田勝彦駅伝監督が「半分はえんじ色に染めたい」と話すように往路Vを果たして、逃げ切りを図りたい。

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