初出場の全日本大学駅伝でシード権獲得の立教大学 キャプテン安藤圭佑は箱根に向けて「ここは通過点」 (2ページ目)
序盤から勢いのある走りを見せ、すぐに日体大、中央大、帝京大、東京国際大がいるグループに追いついた。
「自分の設定タイムとかは監督に言われて、頭の中に入っていたんですけど、シード権を争うチームがすぐ目の前にいたので、あそこまではいくしかないと自分で考えて、突っ込んでいきました。前とどんどん近づいていったので、それが自分のパワーになりました。追いついてからは一度、休むことができたので、この集団でいけるところまでいき、後半にしっかり上げていこうと考えていました」
東京国際大が早々に脱落し、7キロ付近では、中央大、日体大、帝京大で7位集団が形成された。10キロ過ぎに中央大が落ちて、日体大、帝京大、立教大の3チームで7位、8位、9位を争う展開になった。
この時、馬場は余裕があったという。
「途中からラストまでは帝京と競り合う感じになったんですが、まだ余裕がありましたし、前へ、という気持ちも強かったです。このまま8区まで7位でいくんだという思いで走っていました」
馬場は立教大ではエースだ。
自らも「エースの自覚を持ってチームを引っ張っていきたい」と語っていた。だが、今季は関東インカレ(2部)10000mで14位、全日本の予選会ではエースが集う4組で20位ともうひとつ乗り切れていない状態が続いていた。転機は夏合宿だった。走り込みなどしっかりと練習を消化することで走力が上がり、箱根駅伝予選会では63分56秒で総合15位、チームトップの成績でトップ通過に貢献した。そして、今回7区では、シード権獲得に貢献する走りを見せ、髙林監督も「流れを変えるエースらしい走りを見せてくれた」と、馬場の成長に目を細めた。レース後、馬場は喜びを?みしめいていた。
「自分の走りとしては、まぁ満点というか、高い得点をあげたいんですが、区間4位ですし、同じ大牟田高校の先輩の太田(蒼生・青山学院大4年)さんに1分(64秒差)以上やられていますからね。区間賞も獲れなかったので、まだまだだなと思います」
馬場の目の先には太田や篠原倖太朗(駒澤大4年)がいることを考えると、この先の成長により期待が膨らむ。
その馬場の好走を8区の中継所で安藤はアップしながら聞いていた。
「7位に上がって、もうこれはいけるって思ったので、本当に気合いが入りました。最後、ババケン(馬場)が入ってきて、後ろの選手との差を見た時、自分のところで絶対に勝ちきってやると思いました」
安藤は7位で襷を受けると、25秒差で帝京大が続いた。だが、3.1キロ過ぎに小林(大晟・帝京大4年)に追いつかれ、前を行かれた。
「この時は絶対に離れないと思っていました。その後も自分が前に出たり、戻ったりしたんですが、後ろで走っている時は休んで、余裕が出てきたら自分のリズムを作って走れた。ここで崩れずに走れたのが非常に大きかったと思います」
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