【全日本大学駅伝】國學院大、駒澤大、青学大の"3強対決"が有力 創価大、中央大なども虎視眈々 (3ページ目)

  • 酒井政人●取材・文 text by Sakai Masato

【攻撃力のある創価大は要注意】

 そして〝3強〟を脅かす存在になりそうなのが創価大だ。出雲駅伝は留学生を欠きながら過去最高の4位。順位以上に前半のインパクトが大きかった。

 2区・吉田響(4年)がトップと26秒差の10位でスタートすると、一気に首位へ。区間2位に32秒差をつける圧倒的な区間賞で14秒のリードを奪ったのだ。さらに3区に抜擢された山口翔輝(1年)も区間7位と健闘。3回目の出場となる全日本に向けて、収穫が多かった。

 榎木和貴監督は、「全日本は優勝を狙いつつ、最低限『3位以上』という目標をクリアしたい」と話しており、出雲同様に前半から仕掛けていきたい考えだ。

 前回は2区で11位まで順位を落としているだけに、前回5区区間賞の吉田響を2区(もしくは3区)に配置して、さらに日本インカレ5000王者のスティーブン・ムチーニ(2年)を中盤区間に起用するプランを検討中。ムチーニが終わった時点で大量リードを確保ができれば、2021年の正月に見せたような〝独走劇〟も夢ではない。

 それから箱根駅伝予選会校では中大が面白い。失敗が許されないレースに吉居駿恭(3年)、溜池一太(3年)、柴田大地(2年)というエース格3人が登録外となり、1年生5人を起用。それでも大崩れすることなく、6位で通過した。

 溜池と柴田は故障の影響で外れたが、吉居と日本インカレ3000m障害2位の浦田優斗(4年)は全日本に合わせるための温存だった。また今季5000mと10000mで自己ベスト(13分44秒96、28分33秒76)を更新している本間颯(2年)は予選会にエントリーされたが、あえて起用を見送っている。

「全日本は予選会のダメージもありますが、浦田、本間、駿恭を軸に面白いレースができるんじゃないかなと思っています」と藤原正和駅伝監督。「5位以内」という目標を掲げて、伊勢路に挑む。

 ほかにも前回過去最高の5位に食い込んだ城西大、出雲6位の早稲田大、登録選手10000m上位8人の平均タイム3位の大東文化大などが上位を狙っている。

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