ドルーリー朱瑛里の夏はまだ終わらない 注目はアジア女王として挑むU20世界選手権 (3ページ目)

  • 和田悟志●取材・文 text by Wada Satoshi

【留学生ライバルと切磋琢磨して成長】

 このレースで1着になったサラムトニは同じ岡山県内の高校に在籍しており、ドルーリーとは今季たびたび競り合ってきた。インターハイ中国地区予選ではドルーリーが白星を上げたが、岡山県予選ではサラムトニが今季高校ランキングトップとなる4分10秒11で勝利している。

 さらに岡山県には、倉敷高のジャネット・ジェプコエチ(2年)もおり、県予選からハイレベルな争いが繰り広げてきた。ドルーリーにとっては、彼女たちの存在も身近に感じられる世界だ。

 迎えたインターハイ。ドルーリーはスタート直後から先頭に経ってレースを引っ張るも、後半に失速して4分21秒82の11位に終わった。優勝はジェプコエチ、2位はサラムトニと、ライバルに敗れた格好だ。

 インターハイでは800mもエントリーしているが、1500mの悔しさは1500mで晴らすしかない。ドルーリーは、8月下旬にリマ(ペルー)で開催されるU20世界選手権の女子1500m日本代表に選出されている。U20アジアチャンピオンとして、今度は世界の舞台でどのような戦いを見せるか、注目が集まる。

 日本選手権でシニアに挑んだ経験や、留学生とのハイレベルな競り合いは、必ずやその舞台でも生きてくるはずだ。

著者プロフィール

  • 和田悟志

    和田悟志 (わだ・さとし)

    1980年生まれ、福島県出身。大学在学中から箱根駅伝のテレビ中継に選手情報というポジションで携わる。その後、出版社勤務を経てフリーランスに。陸上競技やDoスポーツとしてのランニングを中心に取材・執筆をしている。

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