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駒澤大の全日本大学駅伝4連覇なるか? 全エントリー選手を駒大スポーツ新聞編集長が独自取材のコメントも交えて解説 (3ページ目)

  • 中西真雪(コマスポ)●取材・文 text by Nakanishi Mayuki
  • 宮澤希々(コマスポ)●撮影 photo by Miyazawa Nene

【勢いに乗る2年生コンビに監督期待の1年生】

 一方、伊藤蒼唯と山川拓馬の2年生コンビは、チームを底上げし、今や駅伝常連メンバーになりつつある。

 伊藤は6月に5000mの自己ベスト(13分44秒49)を更新したが、「これまでなら素直にうれしかったが、今回はもう少し足りないところがあった」と振り返り、自分はここで満足する選手ではないという気概が感じられた。昨年度は走れなかった出雲駅伝も今年度は地元の声援を背に受けて走った(4区3位)、今勢いに乗る選手だ。

 山川は出雲駅伝でエース区間の3区を担った。入学時から「実業団で活躍したい、オリンピックに出たい」と先を見据えていて、レース展開は「常に前に」と積極的に攻める姿勢を崩さない。おっとりとした雰囲気とは裏腹に、取材時は伝えたいことを自分の言葉で力強く紡げる選手で上級生のような風格を感じる。長い距離を得意としているため、7・8区での起用もあるのではないか。

 虎視眈々と駅伝初出走を狙うのは6人。そのなかでも期待値が高いのは庭瀬俊輝と小松聖だ。両者とも今季練習がよくできているという。

 庭瀬は今年度多くのレースに出場し、5000mとハーフマラソンでは自己ベストを更新した。三大駅伝出走者は篠原のみと苦労している3年生。上級生として、そしてほかの3年生を勢いづけるという意味でも、庭瀬が篠原に次ぐ選手になり、結果を残してほしい。

 小松は夏合宿の消化率がチームトップレベルだという。期待している1年生として藤田敦史監督と鈴木から名前が挙がった。9月には初めてハーフマラソンを走って1時間5分5秒と好記録を出し、「上級生にどんどん刺激を与えて、あわよくば自分が駅伝に出走できるような状態に持っていきたい」と話した。

 同じく初出走を狙う1年生のなかでも安原海晴と小山翔也は大学初めてのトラックシーズンから多くのレース経験を積んできた。安原(海)は安原(太)の弟。タスキをつなげるチャンスは今年度だけ。兄弟でのタスキリレーも見てみたい。

 植阪嶺児と村上響は10月15日に東海大学長距離競技会5000mに出場するも満足いく結果とはならなかった。まだ実力面ではおよばない部分もあるが、今後チームにいい影響を与えてくれる存在になるのではないか。

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