箱根駅伝予選会で東海大は10位通過も「いるべき順位ではない」本戦でのシード権獲得は主力の復帰や2年生の活躍がカギ

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by スポニチ/アフロ

【東海大がいる順位ではない】

 この日、唯一フリーで走った鈴木は、62分58秒で37位となんとか62分台をキープし、前大会(64分05秒)よりも1分以上タイムを縮め、チームに貢献した。

「僕は上りが全然ダメで、全員でここを走った時も上りで負けたりしていたので、すごく不安だったんです。だから前半稼いで後半はメンタルで耐えようと思って走ったんですけど、昨年と同じようにタレてしまって......。それでも前半の貯金があったので、なんとか昨年より1分ぐらいタイムを稼げて良かったです」

 10位という順位については、「東海がいる順位ではないですが」と言いつつもチーム状況を考えると致し方なかったという。

「順位はついては、石原さんと越さんが走っていないですし、花岡が体調不良で竹割(真・2年)も調子が上がっていない状態だったので......。予選会は通ればいいですし、これから箱根に向けて個々が調子を上げていければ本戦では必ず上に行けると思います。僕は昨年、予選会で走った後、転んで捻挫してしまい箱根を走れなかったですし、この大会前も階段で転んだりしたので、箱根本番まで気を緩めずにやっていきたいです」

 今回の予選会では、出走したメンバーに非常に特徴的なことが見られた。

 12名中6名が2年生だったのだ。黄金世代が一躍有名になったのは、2017年出雲駅伝での優勝だったが、その時、6区間中5区間を2年生が占めた。しかも、1区の阪口竜平(現On)、4区の鬼塚翔太(現メイクス)、アンカーの関颯人(現SGH)の3人が区間賞を獲得し、2019年の箱根駅伝優勝に繋げていった。今回の予選会も鈴木を始め、花岡、竹割、中井陸人、兵藤ジュダ、湯野川創の2年生が出走し、鈴木が62分台、花岡、竹割、兵藤の3名に加え、南坂柚汰(1年)が63分台で走り、100位内に5名が入ってタイムを稼いだ。

「僕らが入学してきた時、勧誘してくれたコーチがいなくなったり、先輩に退部者が出たり、東海は大丈夫なのかっていう不安が大きかった。でも、2年生になって、僕らの代はみんなが寝ている時間に走ったりして個々で努力していますし、花岡が引っ張ってくれるのでみんな意識を高く、練習を頑張らないといけないという気持ちでやれています。おかげで今回、2年生が6名も走れたんですが、今回のメンバー以外にも夏合宿で走れていた本村(翔太)もいますし、全日本インカレの1500mで3位に入った松本(颯真)もいます。みんな成長して強くなっているので、これからが楽しみです」

 2年生たちは、ある目標を掲げているという。

「2年連続でシード権を落としているので大きなことは言えないですが、僕らが上級生になった時、箱根駅伝で『強い東海』というのを見せつけたいと思っています」

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