「史上最強」國學院大が駒澤大三冠、青学大連覇を止める筆頭。カギは強力4本柱の起用法で前田康弘監督は「山で勝負できる」 (3ページ目)
【ポイントは4本柱の起用法】
箱根で初優勝を狙うには、やはり、4本柱をどのように配するかがポイントとなる。
12月29日の区間エントリーでは、前回と同じ3区に山本、5区には伊地知が登録された。一方で、中西と平林は補欠登録。当日のエントリー変更で出番が回ってきそうだ。
区間エントリーでは3区の山本歩夢この記事に関連する写真を見る 前田監督は「今回は山で勝負できる」と、箱根山中で勝負を仕かけるつもりだ。
「山は、区間順位以上にタイムを稼げる。勝ちにいくなら、5区でリードを奪うしかない」
平林の起用も匂わせていたが、5区に登録されたのは伊地知だった。5区は、上りの適性のみならず、メンタルの強さも求められる。その点で、伊地知は無尽蔵なスタミナに加えて、前田監督が「昭和感がある」というガッツある走りが大きな魅力。まさに適任と言えるだろう。
前田監督の口ぶりからは、相当自信をもって伊地知を5区に起用したことがうかがえる。これまで"山の神"の称号を与えられた選手たちが見せてきたように、ビハインドを背負っていればごぼう抜きでチームの流れを変える役割を、好位置でタスキを受けた時には復路で逃げきれるだけのリードをつくる走りを、伊地知に期待してもいいのかもしれない。
伊地知が5区となれば、2区は、当日変更で平林の起用が濃厚だ。
今季の平林は、出雲3区、全日本7区で、田澤廉(駒澤大)や近藤幸太郎(青山学院大)といった、学生長距離界を代表する選手たちに挑んでいる。
「田澤さんと近藤さんは強すぎた。まだまだ差がある」と力の違いを実感した一方で、再戦となっても「攻めるスタンスは変えるつもりはない」と積極的な走りを誓っている。
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