箱根駅伝で予選会から「下剋上」を。伝統校、初出場校などシード権を狙う10チームの戦力を分析 (4ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • photo by Kyodo News

【中央学院大学】
山と終盤区間で順位を上げて、3年ぶりのシード権を!

 前回は連続出場が18で途切れたが、今年は予選会を7位で突破。全日本大学駅伝はベストメンバーを組めず11位に終わったものの、チーム状態は上向いている。花の2区に吉田礼志(1年)を抜擢して、1区もしくは3区に予選会で日本人トップに輝いたエース栗原啓吾(4年)を配置予定。状態次第になるが、前々回6区を好走した武川流以名(ぶかわ・るいな/3年)と堀田晟礼(1年)も往路の候補に挙がる。

 全日本の7区と8区で好走した吉田光汰(4年)と吉本光希(3年)が復路の軸で、川崎勇二監督は5区と8~10区には自信を持っている。故障で予選会と全日本を欠場した主将・小島慎也(3年)もエントリーには間に合った。自信のある「山」と終盤区間で順位を押し上げて、3年ぶりのシード権獲得を目指す。

【駿河台大学】
初出場でも「面白いレースをしたい」

 大激戦の予選会を8位で突破。創部35年目、駅伝部の本格強化11年目で44校目の"初出場校"となった。

 10000m27分45秒59のジェームズ・ブヌカ(4年)、同28分台のタイムを持つ清野太成(3年)、町田康誠(3年)、新山舜心(2年)らが主力となる。未経験の「山」は厳しい戦いになりそうだが、法大時代に箱根路を沸かした徳本一善駅伝監督は「面白いことをやりたい」と話している。日本インカレ10000mを連覇しているブヌカを1区に起用する仰天プランも考えているようだ。

 また、埼玉県の中学校体育教師を2年間限定で休職し、箱根に挑んだ31歳の今井隆生(4年)と、その元教え子である永井竜二(3年)のタスキリレーも実現するかもしれない。目標は繰り上げなくタスキをつなぐこと。長丁場のレースのどこかで"見せ場"を作ってくれるだろう。

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