設楽悠太が受け継ぐ「ホンダイズム」。
狙うはニューイヤー駅伝初優勝 (3ページ目)
Hondaの次期エースとして期待がかかる伊藤達彦「東京国際大の大志田(秀次)監督はHondaの元コーチということもあって、大学1年の頃から合宿に参加させていただいていました。チームはすごく明るくて、みんな楽しそうに競技に取り組んでいた。だから、実業団に行くならHondaしかないと思っていました」
チームについてはどんなことを感じているのだろうか。
「驚いたのは、オンとオフの使い分けがすごくうまいということです。基本、土日が休みなのですが、みんなすごくリラックスして過ごしています。大学時代は休みがなかったので......(笑)。そういうメリハリがあるから練習はしっかり集中して取り組めるんだなと思いました」
コロナによる自粛期間は個人練習になったが、自分でメニューを考え、積極的に練習を続けた。実業団で初めてのレースとなった7月のホクレンディスタンスチャレンジ深川大会の1万mで27分58秒4、千歳大会の5000mでは13分33秒97と、ともに自己ベストを更新した。
「順調にきていますね。実業団では監督やコーチが自分に合うメニューを、コミュニケーションを取りながら考えてくれますし、自分がこういう練習をやりたいといえば変えてくれます。走る量は大学の時のほうが多かったですが、今は質の部分を重視しています。そうしたことも成長できている要因かなと思っています」
伊藤自身、どういうところに成長を感じているのだろうか。
「最近みんなに『フォームがよくなった』と言われます。大学時代はフォームが汚くて、ずっと気合いだけで走っていたんです(笑)。 以前よりも腰高になって、それが安定した走りに結びついている感じです」
実業団では自主性と自己管理がより求められるが、レース結果を見ると、相当努力してきたことがわかる。
「サボって腐るのも、考えて這い上がっていくのも自分次第。僕はやるしかないと思い、鍛えました(笑)」
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