箱根連覇へ東海大が誇る圧倒的選手層。だが、唯一不安の区間がある (3ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Kyodo News

 エントリーされた16人のなかで注目しているのは、小松陽平(4年)と郡司陽大(4年)だ。まるで"太陽"のように明るいふたりは、ほかの4年生とノリが違う。だが、彼らがムードメーカーとなって、走りでもチームに勢いを与えており、東海大にとってなくてはならない存在になっている。

 ふたりとも「絶好調宣言」するほど調子がよく、おそらく小松は勝負区間で起用されるだろうし、郡司も復路の9区か10区あたりでレースを締める役割を担うことになりそうだ。

 今回の箱根駅伝はワクワク感しかない。東海大には、東洋大の相澤や、国学院大の土方英和(4年)、浦野雄平(4年)、東京国際大の伊藤達彦(4年)といった"大エース""大砲"と呼ばれるような選手はいない。それでも、選手個々の質が高く、普段どおりの走りを見せられれば、トップで大手町に飛び込んでくるに違いない。

  『箱根奪取 東海大・スピード世代 結実のとき』

【発売日】2019年10月4日

【発行】集英社

【定価】1,300円(本体)+税

【内容】2019年1月3日──。 往路2位から復路8区の大逆転劇で みごと箱根駅伝初優勝を飾った東海大学。 その“栄光”にいたる道程にあった苦難や葛藤、 当日のレース模様などを 監督、コーチ、選手たちの証言を交えて 鮮やかに描き出す。

そして、「黄金世代」と呼ばれて輝きを放ってきた 現4年生たちが迎える学生最後のシーズン。彼らはどのような決意で箱根連覇に挑むのか。 出雲・全日本も含む3冠獲得を目指し、東海大学の「黄金世代」が駅伝シーズンに向け、再び走り出す 。

購入はこちらから>>

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る