2019.12.22

箱根連覇へ東海大が誇る圧倒的選手層。
だが、唯一不安の区間がある

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Kyodo News

箱根駅伝2020 有力校はココだ!  戦力分析 東海大学編

 東海大は、優勝候補の最右翼だ。

 昨シーズンは出雲駅伝3位、全日本大学駅伝2位、そして箱根駅伝優勝と順に階段を上っていったが、今シーズンは出雲4位、全日本では16年ぶりの優勝を果たすなど、早くもチームは仕上がりつつある。箱根連覇は、とんでもないミスが連続して起こらない限り、かなりの確率で達成されるのではないだろうか。

 その最大の理由は、育成強化が充実し、いろんなタイプの選手が生まれ、選手層がずば抜けて厚くなったからだ。

前回の箱根駅伝でMVPを獲得した東海大・小松陽平 春のシーズン、トラックの選手は1500mを中心にスピード強化を図り、ロード組は別に合宿を組むなど、2ウェイで強化してきた。その結果、スピードを生かした走りを見せる選手、ロードはもちろん、アップダウンの起伏の大きなところで結果を出す選手など、いろいろなタイプの選手が揃った。

 しかも中途半端に速い選手ではなく、それぞれのカテゴリーで最強の選手づくりをしてきた成果が実を結んだ。質量とも、これだけ揃っている大学は東海大しかないだろう。

 選手層の厚さに加え、前回の箱根優勝メンバーが多数残っており、経験も豊富だ。さらに言えば、現時点で故障者がひとりも出ておらず、夏前は不調だった「黄金世代」と呼ばれる4年生の主力が調子を取り戻してきている。エントリーされた16人それぞれが個性的な走力を持っており、コンディションも非常にいい。

 箱根駅伝は、それぞれの選手が持ち味を発揮して優勝した全日本のバージョンアップになる。

 距離が延び、アップダウンの激しい場所、山上り、山下り、スピード区間と、箱根は区間によってさまざまな特徴があるが、東海大はすべてにおいて適材適所、力のある選手を配置することが可能だ。

 もっとも両角速監督は、コース適性だけでなく、競り合いになりそうな区間にはそうした展開が好きな選手を配置するなど、レース展開や選手の性格も加味して配置を決めるため、いざ勝負になった時に最大限力を発揮する。