2018.05.08

東海大駅伝の口下手な新主将は、
3年生のスター軍団をまとめられるか

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

東海大・駅伝戦記  第24回

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東海大陸上競技部中・長距離ブロック新主将となった湊谷春紀 東海大学の新チームが動き出した。

 新1年生の入寮は3月上旬にあったが、4月から正式に新しいシーズンになる。主将に湊谷春紀、副将には三上嵩斗(しゅうと)が就任した。

 東海大の主将はシーズン終了後に3年生が集まって選考するのではなく、”主将にあるべき振る舞いや仕事を事前に学ぶべし”という両角速(もろずみ・はやし)監督の考えから、すでに3年の時には湊谷が次期主将になることが既定路線となっていた。本人も「次は自分が」という意識で上級生たちを支えてきたのだ。

 そうして主将となった湊谷だが、改めてどうチームを引っ張っていく覚悟なのか。

「自分は、なかなか言葉でガツッと言えないぶん、走りで引っ張っていくしかないかなって思っています」

 湊谷の性格はおとなしくてまじめ、また粘り強く物事に対応できる選手だ。ただ、リーダーシップを発揮して、グイグイとチームを引っ張っていくタイプではない。そこは前任者の春日千速(ちはや)に少し似ている。

 両角監督は新主将に期待しているが、要求は厳しい。

「今、彼は自分が走ることでいっぱいいっぱいだと思うんですけど、これから客観的に自分をキャプテンとして見た時、キャプテンとしてやれているのかどうかを常に考えて、しっかりとチームの舵取りをしてほしい」

 両角監督が期待するのは、湊谷が主将としてチームを牽引するのはもちろん、彼自身が主将というポジションを経験して成長、進化してほしいということだ。それが監督の育成理念のひとつである「社会でリーダーシップを執(と)れる人材の育成」につながる。