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「復路の駒澤大」が、今季の箱根駅伝では
金銀メダリストの往路勝負か (4ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 もうひとりのエースである片西も、「工藤さんひとりに任せるのではなく、工藤さん、自分、下の3人でやっていかないといけない」と、主力としての自覚は十分。箱根では1区で起用される可能性が高く、序盤からトップ争いを演じることができるだろう。

 3区以降は、マラソン練習にも取り組んでいる下はもちろんのこと、全日本6区で区間賞を獲得した堀合大輔(3年)、全日本でアンカーを務めた山下一貴(いちたか/2年)、上尾ハーフで片西に次いで日本人2位に入った伊勢翔吾(3年)ら、力のあるランナーを並べて"3強崩し"に挑戦する。

 チームをけん引するWエースは、いずれも高校までは全国区のランナーだったわけではない。工藤は広島・世羅高校で全国高校駅伝の補欠だった選手で、片西も東京・昭和第一学園高校では全国大会で活躍できなかった。そんなふたりが、今や学生最高峰のランナーとして輝きを放っている。かつて復路で逆転劇を演じてきた駒大は、大きな成長を遂げたメダルコンビを軸に、前半勝負で"戦国駅伝"に切り込んでいく。

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