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「復路の駒澤大」が、今季の箱根駅伝では
金銀メダリストの往路勝負か (3ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 シーズン前半は目立たなかった駒大だが、"2つのメダル"はチームに勇気と希望を与えた。出雲駅伝は1区(13位)の出遅れが響いて7位に終わるも、全日本で4位に浮上。3位の青学大との差は37秒で、「箱根で勝負できる」という雰囲気ができた。

 全日本後の上尾ハーフでも主力選手が好走するなど、チームの状態は上向いている。箱根に向けて、大八木監督は「3位狙いでいくとなかなか難しいので、まずは往路優勝を目指して、総合3位以内に入りたい」と目標を語る。そして"トップ3"を狙うキーマンとして、やはり片西と工藤の名前を挙げた。

 全日本は「1区片西、2区工藤」のオーダーで、2区終了時で2位につけたが、箱根でもWエースを軸に攻め込むつもりだ。2区に起用されれば3年連続となる工藤は、前々回は1時間08分04秒で区間4位と、積極的な走りを見せて順位を13位から6位まで押し上げた。前回は1時間08分09秒で区間6位。6位から3位まで順位を上げたものの、区間賞に輝いた鈴木健吾(神奈川大)についていくことができずに不満が残った。

 工藤は「この夏で駒大はユニバの金と銀がいるチームになりました。自分たちがしっかり走れば、チームはかみ合ってくると思います。やるからには駒大記録を出したいですし、区間賞も狙いたいです」と意気込む。2区の駒大記録は1時間7分46秒(村山謙太)で、過去の工藤のタイムを考えれば十分に射程圏内だ。そして、大八木監督が駒大3年時に達成した、第62回大会(1986年)以来となる駒大の「2区区間賞」に手が届けば、チームとしては最高のスタートダッシュになる。

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