箱根駅伝で3強崩しを狙う早稲田。勝つチャンスは往復の「山」にあり (2ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • photo by AFLO SPORT

 しかし、全日本以降はチームの足並みが揃いつつある。

 全日本4区で区間13位に沈んだ藤原滋記(4年)は、上尾ハーフで1時間3分22秒と自己記録を更新。全日本を腰痛で欠場した光延誠(4年)も箱根には間に合う見込みだ。また、八王子ロングディスタンス1万mで新迫志希(しんさこ・しき/2年)が29分09秒89と好走し、1万m記録挑戦競技会ではルーキー宍倉が29分17秒12の自己新をマークしている。

 箱根の1区候補は、全日本1区で3位と好走した太田智樹(2年)と、スピードランナーの新迫。2区は前回に続いて永山を予定している。永山は昨季、全日本4区で区間賞を獲得すると、八王子ロングディスタンス1万mで28分25秒85の好タイムをマークした。しかし、箱根の本番10日前に右腓骨(ひこつ)に痛みが発生。その後は軽いジョグが中心になったこともあり、2区で1時間8分50秒の区間10位に終わった。

 今季は度重なるケガに苦しんできたが、「速いペース走」という位置づけで出場した八王子ロングディスタンス1万mを予定通りの28分台で走破。調子は上向いており、2度目の2区で快走を誓う。

「出雲と全日本は思ったように戦えず、本当に悔しかった。歴代の先輩方に対しても申し訳ない気持ちです。箱根では意地もありますし、キッチリと走りたいですね。最低ラインは1時間7分台。エースの自覚を持って完璧な状態で臨み、しっかりした働きをしたいと思っています」

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