体をいじめ抜いた神野大地に変化が。「まるでケニア人のような走り」 (4ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun


「まだ、最初の山をクリアするクの字ぐらいで30%程度です。12月の福岡国際マラソンまでには、2つ目の山に入れるようにしたいなと思っていますが、それはレイヤーとともにポイント練習がどのくらい積めるかにもよります。

 ただ、レイヤーをやって疲労感がある中でも練習の質を下げないようにと、コニカミノルタの磯松(大輔)監督がしっかりと練習を考えてくださっているので、すごくありがたいですね」

 まだ、1ヵ月程度しかレイヤーをしていないが、効果は上々だという。神野は3月、陸連のマラソン強化合宿中に故障し、トラックに戻ってきたのが5月のGW明けだった。走れなかった分、コアループトレーニングをしっかりこなし、レイヤーも順調にこなしてきた。先日、いい感じで走れたのでトラックを走る動画を中野に送った。

 中野はそれを見て驚いたという。

「ケニアの選手と同じぐらい足が上がっていい走りができていたんです。レイヤーの成果が出てきているなって思いましたね」

 神野も以前とは違う走りを実感している。

「ある時、コーチに『今、走る時、何か意識している?』って聞かれたんです。その時、レイヤーで臀(でん)筋とハムストリングスを鍛えていて、ぐっと前にいくのを意識していますって言ったんです。そうしたらコーチに『そうか。前よりもいい走りだね』と言われて。自分も動画を見ていいなと思ったので、レイヤー効果を実感しています」

 もう少し具体的にいうと何が違うのか。

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