「マラソンにホームランはない」。瀬古利彦が神野大地に贈った言葉 (8ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

「東京五輪は、体の調子の出来不出来で揺れ動いているレベルじゃ話にならない。コンスタントに安定して走れる選手にならないと勝てない。そのためには圧倒的なフィジカルの強さがある選手を作っていかないといけない。それはフィジカルトレーナーとしてギアが入るというか、やってやるという感じになりますね」
 
 中野は楽しみで仕方ないという表情を見せた。
 
 東京五輪に出て、メダルを獲るという目標を明確にし、目標へのプランニングも大枠では完成している。今後トレーニングの進行具合や神野の状態により、変更修正を加えていくことになる。ところで東京五輪の時を100%と考えると現時点で、神野はいったいどのくらいの完成度なのだろうか。

「昨年からの流れで今、20%ぐらいですね。このレベルではメダルは狙えない。まず12月の福岡国際マラソンまでに30%にしていく。そうして、最終的にはメダルを獲れると信じています」

――2020年東京五輪のマラソンでメダルを獲る──。
 
 人生を賭けた大きな目標を達成すべく、神野のプロジェクトがスタートした。

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