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駅伝ランナーは春先に何をしているのか?『月報・青学陸上部』スタート (2ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun  photo by Kyodo News

日体大長距離競技会。家族や熱心なファンがコース脇で観戦。photo by Sato Shun日体大長距離競技会。家族や熱心なファンがコース脇で観戦。photo by Sato Shun
 
 第2グル-プの梶谷から少し遅れて小野田勇次(2年)が来た。

「小野田、我慢してついていけ」。瀧川コ-チの檄が入る。

 今年の箱根駅伝で2連覇を達成したとき、6区で1年生ながら驚異的な走りを見せた小野田だが、10000mの公認記録がなかった。箱根駅伝は5000mなら16分30秒以内、10000mで34分以内の標準記録を切った選手しか出場できない。小野田が箱根を走れたのは、大学1年の4月に出した5000mの記録(13分56秒87)があったからだ。記録会(10000m)の初陣はスピ-ドがある実業団の選手たちについていけず、表情はかなりキツそうだ。

 箱根駅伝で2連覇を達成した青山学院大学陸上競技部は主将の神野大地、久保田和真ら2連覇の主力となった4年生が卒業した。

 3連覇に向け、陸上部は2月に新1年生を含めた宮崎合宿で始動し、3月には大分合宿が行なわれた。主将は選手ミ-ティングで安藤悠哉(4年)に決まり、寮長は田村健人(4年)、さらに各学年長、寮の1階2階のフロア長も決まり、総勢45名で新しいスタ-トを切ったのである。

 4月の日体大競技会は、1年生をはじめ多くの選手がエントリ-する恒例行事だが、今年はチ-ムの主力である一色恭志(4年)、下田裕太(3年)、田村和希(3年)、中村祐紀(3年)は神戸のアシックスチャレンジ(10000m)に出場していた。

 コ-チの瀧川は、箱根までには流れがあるという。

「この4月は、日体大の競技会をはじめトラック競技が始まるシ-ズンです。うちは2月から合宿が始まり、ふつうに練習ができている選手は1年生でも上級生と同じ試合に出していきます。トラック競技は駅伝に関係ないと言われる方もいますが、自分たちは全部のレ-スが箱根に結びついていくと考えています。だから今はトラックに全力投球し、タイムを求めていきます」

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