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マラソンより複雑?
箱根のスターがひしめく陸上長距離リオ代表争い

  • 酒井政人●取材・文 text by Sakai Masato
  • photo by AFLO

 リオ五輪のマラソン日本代表は決定したが、トラック&フィールド種目はシーズンインしたばかり。特に、日本選手権(6月24~26日)の結果を受けて代表が決まる男子5000mと1万mは、箱根で活躍した人気選手たちがひしめいている。

 そのなかで誰が代表の座を勝ち取るのか。予想するうえで、事前に理解しておきたいのが「参加標準記録」と「派遣設定記録」という2つの「記録」だ。

 陸上競技の五輪代表は、期限内(7月11日)に国際陸連(IAAF)が定めた参加標準記録を突破した選手のなかから、各国で最大3名が選出される。その参加標準記録とは別に、日本陸連が独自に定めているボーダーラインが派遣設定記録。選手たちがより高いレベルを目指すよう、「世界ランク12位相当」を基準に設けられたこの記録をクリアすれば、選考の際にかなり有利になる。

 男子の5000m、1万mの参加標準記録と派遣設定記録は以下の通りだ。

【男子5000m】
参加標準記録 13分25秒00(3名)
派遣設定記録 13分06秒63(0名)

【男子1万m】
参加標準記録 28分00秒00(11名)
派遣設定記録 27分31秒43(2名)

 ※()は4月22日時点での突破人数。

 5000mは、昨年7月に13分08秒40の日本記録を樹立した大迫傑(Nike ORPJT)に加え、鎧坂哲哉と村山紘太(ともに旭化成)の3名が参加標準記録を突破している。

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