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箱根駅伝予選会、あの名門校は落選の危機を乗り超えられるか!? (2ページ目)

  • 酒井政人●取材・文 text by Sakai Masato
  • photo by AFLO

 となると、残りは「3校」。中央大、日本体育大、創価大、東農大などがこの激戦の中心にいる。このうち、落選すれば確実にニュースとなるのが、中央大と日体大だ。最多14回の総合優勝を誇る中央大は、前回までに86回連続89回の出場という超名門。日体大も10回の総合優勝、初出場以来67回連続での出場を継続している。

 中央大は6月の全日本大学駅伝関東学連選考会で18位(シード6校を含めると関東地区で24番目)に沈んだが、徳永照が日本インカレ10000mで日本人トップ(4位)に輝き、直前の記録会でも3人が自己ベストをマークするなどチームの状態は上向きだ。前回、前々回も落選の危機を乗り越えてきた経験もある。

 問題は日体大だ。今季から豊川工業高校(愛知)を駅伝強豪校に育てた渡辺正昭監督が就任。夏には約1カ月半にも及ぶロング合宿を長野県で敢行するなど、前任者とは違うカラーを打ち出してきた。単純に戦力だけなら上位候補だが、チーム状態を考えると微妙な位置にいる。13年の箱根駅伝を制した優勝メンバーである山中秀仁と勝亦祐太が、エントリーに漏れたからだ。特に関東インカレ10000mで復活Vを遂げた山中は大学駅伝からは「早期引退」という形になり、その"穴"は大きい。予選会は他のレースと違い、「ミスをしてはいけない」という重圧を吹き飛ばさないといけない。エース離脱というマイナス要素は選手たちのメンタル面にも影響するだろうが、渡辺新監督はチームにどんな走りをさせるのか。

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