【続・東京マラソンへの道】中島彩「チャリティRUNに込めた想い」

  • 中島彩●文 text by Nakajima Aya 喜 安●撮影 photo by Kiyasu

市民ランナー・中島彩の「続・東京マラソンへの道」

 みなさん、こんにちわ! 『走るフリーアナウンサー』の中島彩です。東京マラソン2014が終わって、早くも1週間が経ちました。振り返ると、まだあのときの感動が鮮明に思い出されます。というのも、今回の東京マラソンは、格別な想いを胸に走ったからです。私は昨年に引き続き、東日本大震災復興支援の「チャリティランナー」として東京マラソンを走りました。震災から約3年、毎年被災地を訪れるたびに、「今、自分にできること」を考えさせられます。そこで今回は、震災復興のチャリティにスポットを当てて、東京マラソンを振り返りたいと思います。テーマは、「RUN×チャリティ」。42.195キロ、被災者への想いをいろんな形で表現しながら走りました!

チャリティランナーとして笑顔で東京マラソンを走りましたよ!チャリティランナーとして笑顔で東京マラソンを走りましたよ!☆届け!チャリティランナーの想い

 東京マラソンに「Run with Heart」というチャリティ・サポートシステムがあるのをご存知ですか? 家族や友人・知人などに寄付の協力を呼びかけ、寄付金総額が10万円以上になると、ランナーとして東京マラソンに出走できるシステムなんです。私が寄付金先に選んでいるのは、東日本大震災の復興支援事業。名古屋でのテレビ局報道部時代の取材をキッカケに、私はフリーアナウンサーになっても毎年、被災地の岩手県陸前高田市を訪れています。今年も東京マラソン2014の2週間前、再び陸前高田に足を運びました。もうすぐ震災から3年が経ちますが、被害が甚大だったため復興への道は遠く、まだ支援の手が必要だと改めて感じました。

 東京マラソン当日、私はチャリティランナー全員に配られる「チャリティTシャツ」を着て走りました。Tシャツの背中に「東日本大震災復興!」と手書きでメッセージを書き、目立つ赤いTシャツだったので、一緒に走っているランナーの目にも止まりやすかったのだと思います。5キロ地点の飯田橋あたりを走っていると、「被災地の方ですか?」と、あるランナーから声をかけられました。私は、「いえ、東日本大震災復興支援のチャリティランナーです」と答え、サポートシステムの内容を走りながら伝えました。すると、そのランナーの方から思いがけない言葉が返ってきたのです。「私は被災地に近い場所から東京マラソンにやってきたんです。被災地でない土地の方からこのような支援をしてもらえるのは、本当に嬉しいですね」。なんとその方は、被災地である宮城県の気仙沼あたりに住んでいらっしゃるランナーでした。震災の被害にもあったそうで、走る時間があまり作れない中、それでも、「憧れの東京マラソンに出たい!」と思ってエントリーしたところ、見事に当選したとのことでした。そして、東京マラソンで走っているときに私の背中のメッセージを見つけ、声をかけてくれたそうです。

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