【箱根駅伝】思い切って前半勝負に出た優勝候補・駒大の狙いは?

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Wataru Ninomiya/PHOTO KISIMOTO

過去2回は7区と9区で区間賞だったエース窪田忍は今回、2区に回った過去2回は7区と9区で区間賞だったエース窪田忍は今回、2区に回った注目大学はどう戦うか(4)~駒澤大学

区間エントリーメンバー
1区 油布郁人(3年)
2区 窪田忍(3年)
3区 中村匠吾(2年) 
4区 其田健也(1年)
5区 村山謙太(2年)
6区 染谷滉二(3年)●
7区 迫田祐二(4年)●
8区 郡司貴大(3年)●
9区 上野渉(4年)
10区 後藤田健介(4年)
※ただし●印は変更も考えられる。その場合、入ってくると予想される補欠候補は撹上宏光(4年)、久我和弥(4年)、千葉健太(4年)ら。

 2000年に初優勝して以来、4連覇を含めて6回の総合優勝を果たしている駒大。ここ数年は優勝候補に挙げられながらも、柏原竜二を擁する東洋大や3冠達成の早大に苦渋を飲まされて2位(10年、12年)、3位(11年)に甘んじてきた。

 大八木弘明監督は「トラックの記録は伸びて速さはあるが、強さがある選手がいない。以前の駒澤らしい泥臭さや我慢強さがないというか、安定感に欠けているのが今のひとつの課題」と嘆くが、天敵ともいえる柏原がいなくなった今回は、確かな手応えを感じながら本番を迎えられそうだ。

 その要因のひとつが、11月の全日本大学駅伝の優勝にある。

 1万m28分台の記録を持つ選手が9名もいて、上位10名の平均は28分30秒を切るスピードが武器のチーム。その特長を最も活かせるとみられていた10月の出雲駅伝は、1区の出遅れが影響して5位と惨敗した。だが大八木監督は「あの惨敗で選手の表情が変わってきた」と語り、上野渉(4年)も「出雲で負けてから、全員が『やらなければいけない』という気持ちになってきた」と言う。

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