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車いすバスケ日本代表は、
強豪の壁を越えるために何をすべきか?

  • 斎藤寿子●取材・文 text by Saito Hisako
  • photo by Yohei Osada/AFLO SPORT

 10月6~13日の8日間にわたって、インドネシア・ジャカルタで行なわれた「アジアパラ競技大会」。4年に一度の"アジア王座決定戦"に臨んだ車いすバスケットボール日本代表は、男女ともに銀メダルを獲得した。ともに決勝の相手は、今年8月の世界選手権でベスト4進出を果たした強豪だった。果たして、2020年東京パラリンピックを2年後に控えた2018年の最終戦で見えたものとは何だったのか。それぞれの試合を振り返り、今後を探る。

今大会が代表デビューとなった18歳の赤石竜我今大会が代表デビューとなった18歳の赤石竜我 6日の開幕と同時にスタートしたのが、女子の予選プールだ。今大会には日本のほか中国、イラン、カンボジア、タイ、アフガニスタンの6カ国が出場し、3カ国ずつ2グループで予選が行なわれた。日本は、初戦でタイに88-24、アフガニスタンにも103-18と大差をつけての連勝でグループを1位通過。準決勝もイランに71-20で勝利し、順当に決勝へと駒を進めた。

 決勝の相手は、中国。北京、ロンドン、リオデジャネイロと3大会連続でパラリンピックに出場し、世界選手権ではベスト4進出と世界トップレベルの実力を示した強豪だ。一方、ロンドン、リオと2大会連続でパラリンピック出場を逃し、今年の世界選手権の出場権をも逃した日本。現在の両チームの差は、決して小さくない。

 そんな中国との試合は、自分たちの立ち位置を知ること、そして中国に"アジア最大のライバル"として今ある力を見せつけることにあったと言っていい。

 しかし結果は、35-65とダブルスコアに近い差での敗戦となった。そして、内容もまた"完敗"に近かった。

 中国の攻撃は、非常にシンプル。両サイドで2on2の形をつくり、ひとりがスクリーンをかけてシューターにミドルシュートを打たせる。ほとんどインサイドにアタックすることはなく、ペイントエリア内での得点は65点中、わずか14点(38.9%)にすぎず、アウトサイドシュート一辺倒の攻撃だった。

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