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車いすバスケ、いつもと違う世界9位。
最終戦で新しい強さを見せる (3ページ目)

  • 斎藤寿子●取材・文 text by Saito Hisako
  • 越智貴雄●写真 photo by Ochi Takao

 U23日本代表のHCを兼任し、昨年のU23世界選手権ではチームを指揮し、ベスト4進出に導いた京谷和幸アシスタントコーチ(AC)も、このスタメン起用の意味は大きいと語る。

「若いメンバーは、こういう緊迫した試合は初めてのこと。ここで経験したことが、必ず次に生きてくるはずです」

 実際、その5人のラインナップはオランダ相手に互角の戦いをし、1Qは15-13でリードして終えた。それがチームに勢いをもたらしたことは言うまでもない。

 さらに、一進一退の攻防戦の中、最後にコート上で勝利へと導いたのは、香西、鳥海、古澤、秋田、川原凜という、やはり若手中心のメンバー。これまで「代えがきかないプレーヤー」としてフル出場することも少なくなかった豊島への負担を軽くするという課題もクリアしながらの勝利は、また一つ、成長の階段を上ったといえる。

 さらにもう1点、日本の強さが証明されたのは、今大会を通しての試合展開にある。リオまでの日本は、前半こそ強豪相手にも善戦するも、後半になって引き離されるというパターンが少なくなかった。

 しかし、今大会ではイタリア戦では後半に逆転して逃げ切り、トルコ戦では3Qで同点に追いつき4Qで逆転。そしてスペイン戦では3Q終了時点で15点のビハインドを負いながら4Qの終盤、同点にまで追いついている。最後のオランダ戦も後半まで続いた競り合いに負けなかった。

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