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平昌に出られるのか。
パラアイスホッケー日本代表の運命をかけた戦い (4ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文・写真 text&photo by Araki Miharu

 平昌パラリンピックのホスト国・韓国は、国内選考が熾烈を極める。翌日の第3試合では、エースのチョン・スンファンら主力選手をベンチから外し、代表の生き残りをかけて若手選手を中心とした布陣を用意した。試合は日本が攻め上がる展開が続くが、先制点を挙げたのはやはり韓国。さらに第2ピリオドには日本がオーバーメンバーの反則から失点し、流れを引き寄せることができない。ようやく光明が差したのは第3ピリオドだ。開始直後のフェイスオフからパックをキープした日本は、熊谷昌治が待望のシュートを決めると、その勢いのまま相手のペナルティーから得たパワープレーのチャンスで再び熊谷が得点。2-2の引き分けに持ち込んだ。

 3試合して1分2敗。「試合ごとにレベルアップできたことは評価する」と信田コーチは言う。特に2、3試合目は、序盤から心掛けた丁寧なフォアチェック(アタッキングゾーンで相手選手に身体やスティックでプレッシャーをかけること)が韓国にボディブローのように効き、2ピリオド後半からは相手の動きを止めることに成功した。

 ただ、今回の最も大きな収穫は、「課題」が明確になったことだ。最後の試合では、引き分けまで持ち込みながらも逆転は叶わなかった。結局「1勝」もできなかった要因は、長年の課題である"得点力不足"に尽きる。シュート数の少なさ、さらにパス精度と枠に飛ばすシュート精度の修正は、早急に対策が必要だ。最終予選になれば当たりはより強くなり、体力と持久力を考えれば、「各セットの実力の平均化も不可欠」(須藤)だ。

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