日本人でただひとり。リオパラを支えるゴールボールのレフェリー (4ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • 吉村もと/MAスポーツ●写真 photo by Yoshimura Moto/MA SPORTS

 日本国内における審判の数は、レベル3とレベル2が1人ずつ、レベル1が8人の10人のみ。パラリンピックは開催国がゴールジャッジを用意する必要があるため、東京大会に向けてこの4年間で審判を増やすことが喫緊の課題だ。そのため、新居さんは日本人向けの講習会で講師を務め、自身の経験を伝えるなどして普及活動に力を入れている。

「僕がレベル3を取得した頃、審判の世界はヨーロッパ勢が占めているような状況でした。それが国際大会の決勝で笛を吹くようになり、ロンドン大会にも出場し、リオではレフェリーとしてコートに立っています。僕はここで、日本人でもレフェリーの仕事がきっちりできることを証明して、アジアの評価を上げたいと思っているんです。そのためにも、リオでは決勝トーナメントのベスト4以上を吹いておきたい」と新居さん。

 リオで感じたこと、学んだこと、経験したことすべてを持って帰り、日本の仲間たちに伝えるつもりだ。

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