2015.01.28

世界1位の上地結衣が語る「車いすテニスの楽しい観戦術」

  • 文●スポルティーバ text by Sportiva
  • 写真●五十嵐和博 photo by Igarashi Kazuhiro

盛りあげよう!東京パラリンピック2020(9)
車いすテニスプレーヤー上地結衣インタビュー Vol.3
2014年シーズン、女子車いすテニスで世界ランキング1位になり、4大大会でも大活躍だった上地結衣選手。今回は、上地選手が車いすテニスに出会った頃のお話や、2020年東京パラリンピックに向けて、障がい者スポーツをもっとメジャーにするためには、どんなことが必要になるのかなどお話をうかがった。(第1回第2回はこちら)

今までの経験を踏まえ、東京パラをよりよいものにするには何をすべきか語ってくれた上地結衣選手伊藤 2020年のオリンピック・パラリンピックが東京に決まったと聞いたとき、最初にどう思いましたか?

上地 ちょうど決まった時は、全米オープンの準決勝で試合中だったんです。試合前にニュースでちょこちょこ見ながら、試合に入って。その試合は負けたんですけど、試合後のインタビューでメディアの方に「東京に決まりました」と聞いて、すごくびっくりしましたね。

伊藤 2020年のご自身の姿について想像はしましたか?

上地 そうですね。家で見ていたら、きっとじっくり考えてどうしようかなと思っていたと思うんですけど、本当に試合が終わった直後だったので、その流れで自然と「じゃあ2020年もやっているんだろうな」「2020年のパラリンピックの大きな舞台に立てていたらいいな」って想像しましたね。

伊藤 一方、車いすテニスという競技で、2020年に向けて変えていける部分はどこだと思いますか?

上地 車いすテニスで言うと、これから始めようとする人の受け入れ体制ですかね。そこは他の競技でも抱えている問題のひとつかなと思います。2014年は、錦織圭選手のおかげでテニスの人口が増えましたよね。そんなふうにテニスをしたいと思った時に、テニスができるっていうのと同じで、車いすテニスをしたいと思った時に、気軽に車いすテニスを始められる環境があるといいなって思います。それが車いすテニスだけではなくて、車椅子バスケ、ウィルチェアーラグビーでも、体育館に行ったらできるようになればいいなと思いますね。

伊藤 確かにそうですね。

上地 全部の(障がい者スポーツ)競技が本当にそうなればいいなって思います。今は始めたい、やりたいっていう本人や、そのご家族の方の強い思いから、「こんなところないですか? あんなところないですか?」っていくつかまわって、見つけられたらラッキーみたいなところがまだあります。これまでよりはかなり窓口も増えて、できる環境も増えたと思うんですけど、まだテニスに比べて、普通に車いすテニスをしたいって言っても、パッとできるような感じではないと思いますね。