2015.01.18

車いすテニス・上地結衣の実感「理想はフランス人ボランティア」

  • 文●スポルティーバ text by Sportiva
  • 写真●五十嵐和博 photo by Igarashi Kazuhiro

盛りあげよう!東京パラリンピック2020(8)
車いすテニスプレーヤー上地結衣インタビュー Vol.2
前回は、世界ランキング1位になるなど、大活躍の2014年シーズンについて振り返ってもらった。今回は、海外に出る機会が多いテニス競技だからこそ語れる、上地結衣選手が国際大会で接してきた、現地ボランティアの人々やホスピタリティについて、お話を聞いた。
(前回の記事はこちら)

海外の長期滞在も苦に感じたことはないという上地結衣選手伊藤数子氏(以下、伊藤) ロンドンパラリンピックの後に、一度競技生活に区切りをつけようと思われたそうですが、その頃の気持ちと今の気持ちを比べると、何が一番変わっていますか?

上地結衣選手(以下、上地) 当時は高校生3年生で自分が一番しないといけないことは勉強でした。テニスはその次というふうに考えていたので、ロンドンパラリンピックが終わって、高校卒業後の競技生活を考えたときに、一番やりたくなかったのは、競技と他のこと、つまり仕事とか勉強などと、平行してやることでした。11歳からテニスを始めて、ずっと学業と両立してきましたが、学校にも「テニスがあるから勉強ができない」「テストが受けられない」という言い訳はしたくなかったですし、もちろんテニスでも「勉強と一緒にやっているから」「仕事と一緒にやっているから」という言い訳をしたくなかったんです。そこは一番に決めましたね。それを、所属であるエイベックスをはじめとするスポンサーの方々が理解してくださったことで、今は本当に望んでいた形でテニスが出来ています。

伊藤 テニスに集中できる環境なんですね。

上地 そうですね。逆にそれが自分のモチベーションというか……。もう、そういう風にしているんだから言い訳はできないし、それなりの結果を残さないといけないという自分のモチベーションになっています。

伊藤 昨年のジャパンオープン前に国枝慎吾選手が、『上地さんは3カ月ごとにぐんぐん伸びている』っておっしゃったのは覚えていますか? 

上地 はい。覚えています。

伊藤 それは、テニスだけに集中できる環境になったのがやはり大きいですか?

上地 単純に練習だけではなくて、テニスのことを考える時間が、競技と学業を両立していた頃と比べると格段に増えたのが、ひとつの要因ですね。自分がそれだけかけてやっている分、負けた時の悔しさはすごく大きいので、次は負けないようにこうしたいというのがどんどん出てくるようになりました。