「執念深さだけで会計士の資格を取った」ボートレーサー・渡邉雄朗が掲げる目標までの長い道のり (4ページ目)
【目標はSG出場と24場制覇】
A1級として活躍する渡邉だが、未だに最高峰の大会であるSG(スペシャルグレード)には出場したことがない。取材する側としてはSG出場を今後の目標に掲げると思い込んでおり、もちろん、渡邉の口からは「SGに出たいです」という言葉が出た。が、さらに続きがある。
「あともうひとつ、ずっと思っているのが24場制覇(全てのレース場で優勝すること)したいなってことです。オールラウンダーの証だと思うんで。どこに行っても強い選手になりたいですね」
渡邉の通算優勝は10回で、優勝したレース場の数は7場。まだまだ、長い道のりが待っている。だが、大学、会計士時代、そしてボートレーサーになってからも壁に当たるたびに乗り越えてきた渡邉なら、いつか24場制覇を達成できるかもしれない。
幼少期は「いろんなところに興味が向いちゃう」ためにさまざまなスポーツに取り組み、社会人になっても紆余曲折があった渡邉雄朗。だが、選手生活はもう12年目に及ぶ。渡邉は今、ボートレーサーという"天職"に全身全霊を注いでいる。
【Profile】
渡邉雄朗(わたなべ・たけろう)
1986年5月1日生まれ、千葉県出身。大学卒業後は公認会計士として会計事務所に勤務。多忙な日々を送りながらもボートレースの試験にチャレンジし、やまと学校(現ボートレーサー養成所)に25歳で入学。2013年5月、27歳の時にプロデビューを果たす。現在はA1級に所属。優勝回数10回、G1には12節出場し1着14回の成績を残している(2025年11月11日現在)。
著者プロフィール
杉田 純 (すぎた・じゅん)
1996年生まれ、東京都出身。大学卒業後、金融機関勤務を経てボートレース専門紙「ファイティングボートガイド」の記者に転身。現在はボートレース取材の傍ら、野球の記事執筆も手掛け、12球団合同トライアウトは22年から3年連続で取材。目標はこの欄で紹介できるような著書を書けるようになることと、舟券の年間回収率100%超え
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