検索

レディースチャンピオンでGⅠ初優勝を期す守屋美穂 ペナルティ期間に勉強し、好調の要因になっているものとは (4ページ目)

  • 杉田純●取材・文 text by Sugita Jun


ファンからの人気も高い photo by Ishikawa Takaoファンからの人気も高い photo by Ishikawa Takaoこの記事に関連する写真を見る

【タイトル奪取に意欲】

 また、この1年間取り組んできたこともある。

「去年くらいからもっとエンジンを出していかなきゃいけないって思いました」

 ボートレースのエンジンは、競輪選手の自転車やオートレースのバイクと違って自前のものではない。抽選で引き当てたエンジンを自力で調整して、スペックを引き出さなければならない。そのエンジン調整力のアップに努めてきた。

「新しい調整の仕方を勉強しようと思って同期(の選手)に話を聞いたりもして。それがたまたま今の時期にはまってエンジンが出ることが多いです。でも、もっとコンスタントに出さなきゃいけないし、エンジンが出ていなくてもカバーできる技術も身につけないといけないと思っています」

 直近の優勝ラッシュはビッグレースを走れない雌伏の期間での積み重ねの成果なのだろう。

 最後に、GⅠ・SG戦線復活へ向けた今のモチベーションを尋ねてみた。

「ずっと勉強してきたことをトータルで生かせればいいかな。やっぱり日々の積み重ねなので。その積み重ねをしっかり生かせたらいいと思います」

 インタビュー前編でも触れたが、今回の取材で守屋はたびたび「自分に自信がない」ことを強調していた。だからこそ、未到達のタイトルへの思いは大きい。

「タイトルを獲ったら自信につながるような気がするので、早く獲りたいなという気持ちが強いです」

 この1年、守屋にとっては悔しさが多い日々を過ごした。だが、そのなかで血肉にしてきたこともある。8月6日にはレディースチャンピオンが開幕する。

 強い守屋美穂を再び大舞台で見られるのは、もうすぐだ。

インタビュー前編はこちら>> 「女子ボートレーサー・守屋美穂の強さの源泉は自信のなさ?」

【Profile】
守屋美穂(もりや・みほ)
1989年1月20日生まれ、岡山県出身。高校3年時に全国高等学校女子ウエイトリフティング競技選手権大会(48kg級)で優勝。2007年にボートレーサーとしてデビューし、13年2月に初優勝を飾る。GⅡでは4度の優勝を誇る。

フォトギャラリーを見る

4 / 4

キーワード

このページのトップに戻る