カーリング女子日本代表のオリンピック出場はどうなる? ミラノへの険しい道のり (2ページ目)
大会レギュレーションは、ダブルラウンドロビンとベスト・オブ・ファイブ方式が採用された。まずダブルラウンドロビン(2回総当たりの予選)を行なって、上位2チームが決定戦に進出。決定戦は先に3勝したほうが代表候補チームとなる。
ただし、決定戦ではダブルラウンドロビンの直接対決の結果が持ち越される。
たとえば、決定戦に進んだ2チームのダブルラウンドロビンでの対戦成績が2勝0敗であれば、2勝しているチームはひとつ勝てば代表候補となる。逆に未勝利の対戦チームは3連勝しなければならない。決定戦進出2チームのダブルラウンドロビンでの対戦成績が1勝1敗だった場合は、先に2勝したチームが代表候補となる。
代表候補となったチームが挑む前述の五輪最終予選は、12月にカナダ・ケロウナのケロウナカーリングクラブで行なわれる。同クラブはいわゆるアリーナではなく、クラブリンクに分類される会場だが、全12シート、1000人前後の集客も見込める世界最大級のクラブアイスのひとつだ。
出場国は8カ国。日本同様、世界選手権に出場しながら五輪出場枠を得られなかったノルウェー、アメリカ、トルコ、エストニアに、日本を含めた5か国。残りの3カ国はニュージーランドやリトアニア、オーストラリア、メキシコなどが参加する予備予選を勝ち抜いたチームとなる。
詳しいレギュレーションはまだ発表されていないが、残り2枚の切符は、おそらく総当たりのラウンドロビンを戦って、最上位となったチームと、2位と3位のチームによる決定戦の勝者に与えられるのではないか。
過去に日本は、2014年ソチ五輪と2022年北京五輪の際に最終予選を勝って五輪出場へ滑り込んだ。ソチ五輪の最終予選(ドイツ・フッセン)を戦った、当時北海道銀行フォルティウスのスキップを務めていた小笠原歩ナショナルコーチは、「あんな思いはもう後輩たちにはさせたくないくらい、本当につらいものだった」と振り返る。
出場チームには、想像を絶するプレッシャーがのしかかるだろう。技術的、精神的にもタフさが求められる。カーリングが五輪正式種目となった1998年長野大会から、女子日本代表は7大会連続で五輪出場を果たしているが、はたしてその過酷な戦いを再び勝ち抜くことができるのか。
まずは、9月の稚内決戦。出場3チームには世界で戦えるカーリングを展開し五輪への道を切り拓いていく、たくましい姿を見せてほしい。
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