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【カーリング】フォルティウス吉村紗也香が振り返る日本選手権の激闘 唯一敗れたロコ・ソラーレ戦は「本当に悔しかった」 (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

――それは、大きな会場で多くのファンの声援に包まれる、あの雰囲気によるものもありましたか。

吉村 それもあると思います。連日多くのファンの方が来場してくれて、フォルティウスの応援グッズを持っていたり、横断幕を掲げてくれたりと、会場の一角にクローバーズ(フォルティウスのファンの呼称)の皆さんが集まってくださってフォルティウスの応援団を作ってくれました。そこに向かって試合前に手を振ったりして、リラックスもできましたし、力をもらえました。

――今季もクラウドファンディングを継続して、ファンに支えられたシーズンでもありました。

吉村 そうですね。横浜でもご支援してくださった方にお会いできて、直接お礼を伝えることができました。札幌に戻ってからも、ファンクラブ向けに優勝報告の配信をさせていただきました。いい報告ができて本当によかったです。

――そんなファンの大歓声にあと押しされての決勝エキストラエンドのラストロックですが、試合後、吉村選手には(その声援が)「聞こえてなかった」という衝撃の事実が判明しました。

吉村 ストーンを離したあとに、(ストーンの進みに合わせて)拍手をしてくれたのは覚えています。

――その前に、吉村選手がハック(デリバリーの足場)に向かう時も大きな拍手が起こっていました。

吉村 それは、聞こえてなかったです(笑)。集中していたんだと思います。(チームの)みんなが高い集中力を保って、個々のパフォーマンスを決勝に向けて上げていったところと、どんな時も「またここから」という気持ちで戦えていたのが勝因でした。

(つづく)◆吉村紗也香が語る世界選手権への決意>>

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吉村紗也香(よしむら・さやか)
1992年1月30日、北海道北見市常呂町出身。小学4年生からカーリングを始め、常呂高校時代から日本選手権の表彰台に上がる。札幌国際大学卒業後、2014年に北海道銀行フォルティウスに加入。2018-2019シーズンからスキップを務め、2021年日本選手権で優勝。同年12月、北海道銀行との契約終了によって、以降はフォルティウスのメンバーとして活動。2023-2024シーズンに産休後、2025年日本選手権を制覇。2026年のミラノ・コルティナ五輪出場、金メダル獲得を目指す。好きな食べ物は「芋。芋ならなんでも好きです」。趣味は1歳になった息子の観察。

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