オリンピック代表候補→レースクイーン→ビキニ選手 異色の経歴を持つREIKAは「ドライバー目線でレースを見ていた」 (3ページ目)

  • 石塚 隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi

抜群のスタイルを活かしてレースクイーンも経験 photo by Yazawa Takanori抜群のスタイルを活かしてレースクイーンも経験 photo by Yazawa Takanoriこの記事に関連する写真を見る── REIKAさんは2017年からボディコンテストに参加していますが、そうするとここ数年は競技と並行しながらレースクイーンをやっていたんですね。

「そうですね。非常に楽しく活動させてもらいました。ただ、通常のレースクイーンと違うのは、レースに華を添えて観客を盛り上げるのがレースクイーンの務めだと思うんですけど、私の場合、ずっとセーリングをやってきたので、ドライバーさんの気持ちがわかるというか、選手目線でレースを見ていた感じなんですよね」

── さすがオリンピックを目指した海のレーサー。

「だから、すごく感情移入してしまって(笑)。私がまたボディコンテストに出場するようになると、チームの方も気を遣ってくれたというか、アスリートみたいな感じで接してくれたんです。たとえば、支給される食事も、減量中だろうってひとりだけ特別メニューにしてもらったり」

── そんなレースクイーンは聞いたことないですよ。

「はい、こんなレースクイーンいないと思います(笑)。だからボディコンテストで結果を出すようになると、ドライバーさんから『プロテインはどこのブランドがいいの?』とか『トレーニングはどうやっているの?』とか質問されるようになって。チーム関係者からは、レースクイーンじゃなく選手みたいな対応をされるようになったんですよ」

── それは面白いですねえ。けれどもレースクイーンは昨年で辞めてしまった。

「レースは大好きだし、続けたかったんですけど、私は自分の競技以外にパーソナルトレーナーもやっているので、なかなか時間が取れなくなってきてしまったんです」

── 月にどれくらい、パーソナルで教えているんですか?

「150本ぐらいですかね」

── えっ、それじゃあ時間は取れませんよね。

「それにレースは土日開催なんですけど、自分が出場するコンテストも、サポートしている生徒さんたちの大会も土日が多いんです。サポートではメイクからパンプアップの手伝いまでしますから、時間の制約もあります。

 レースクイーン時代の最後のほうは、チーム関係者の方から『REIKAちゃんの場合はしょうがないからがんばってきてね』と言ってもらっていました。みなさんの理解と応援がなければ続けられなかったので、本当に感謝していますね」

(後編につづく)

◆REIKAさん・後編>>たゆまぬ努力「減量15キロ」「食事は餌」「月150本のパーソナル」

◆オリンピック代表候補→レースクイーン→ビキニ選手・REIKAさんの昔と今(50枚)>>

【profile】
REIKA
ビキニ選手、フィットネスモデル、トレーナー。福岡県福岡市出身。セーリング競技で五輪特別強化指定選手に選ばれたのち、レースクイーンの道へ。その後、フィットネスの世界で頭角を表し、2019年のWBPF世界選手権で銅メダル獲得。2023年はマッスルコンテスト・ジャパン「女子ビキニの部170センチ超級」で優勝した。身長174cm。

プロフィール

  • 石塚 隆

    石塚 隆 (いしづか・たかし)

    1972年、神奈川県出身。フリーランスライター。プロ野球などのスポーツを中心に、社会モノやサブカルチャーなど多ジャンルにわたり執筆。web Sportiva/週刊プレイボーイ/週刊ベースボール/集英社オンライン/文春野球/AERA dot./REAL SPORTS/etc...。現在Number Webにて横浜DeNAベイスターズコラム『ハマ街ダイアリー』連載中。趣味はサーフィン&トレイルランニング。鎌倉市在住

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