ロシア出身の人気登山YouTuber安涼奈が「忘れられない日本の山」5選...日本アルプスの大絶景、湿原のミズバショウなど (4ページ目)

  • 西野淑子●取材・文 text by Nishino Toshiko
  • 山野一真●撮影 photo by Yamano Kazuma

<南アルプス・赤石岳>神様が味方してくれた好天

 悪沢岳と赤石岳、聖岳を4日間で縦走する予定でしたが、天気予報があまりにもよくなかったんですよね。普段はこれだけ天気予報が悪かったら行かないですが、交通や宿泊のキャンセル料もだいぶかかるし、この年に引退が決まっていた赤石岳避難小屋の名物管理人の榎田善行さんに会いたくて、行くことにしました。

 初日は曇りで、椹島から千枚小屋まで。2日目は天気が悪くて、悪沢岳のあたりでは展望がよいはずがガスで真っ白。雨に降られてすれ違う人もいなくてしょんぼりしながら歩いてたら、親子のライチョウが現れてくれましたよ。

赤石岳にて赤石岳にてこの記事に関連する写真を見る 赤石岳避難小屋に着いて、みんなで食事をしてたら榎田さんが「晴れたよー」って。外に出てみたら一瞬天気がよくなっていて、来た道が全部見えたんですよね。

 3日目は予定を変更して、聖岳には行かずに下山しました。天気予報はすごく悪かったのに、朝起きたらいい天気! 朝焼けがきれいで、富士山も眺められて。山の神様が味方してくれたなぁって思いました。

 南アルプスって登山口までが遠いし、きついから足を運ばない人も多いと思うけど、3000m級の稜線が緑に覆われて、花がたくさん咲いているのって、岩場の多い北アルプスとは全く違う景色。南アルプスならではの景色なんですよね。

●赤石岳(標高3121m、静岡県・長野県)

【解説】3000m級の山々が連なる南アルプスのなかで、盟主ともいえる存在感を持つ山。山頂からは360度の展望で、南アルプスの山々から富士山、八ケ岳、中央アルプス、北アルプスなど日本の名峰を一望。荒川岳や聖岳などと縦走をする登山者も多い。

【参考コースタイム】約19時間40分(2泊3日/椹島登山口〜千枚小屋〜悪沢岳〜赤石岳〜椹島登山口)

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