「仲間内でGⅠの話は全くしない」という意外 ガールズケイリン初のGⅠパールカップに向け優勝候補たちが静かに火花を散らす (3ページ目)

  • ハル飯田●文 text by Haru Iida

仲間内でGⅠの話を一切しない理由

 立場もキャリアも、そして出場する予選組も異なる柳原と石井だが、パールカップへの闘志は等しく熱く燃えている。石井の言葉を借りれば「これを獲ったら人生が変わるくらいのレース」なのだから、他の出場者の覚悟も相当なものだろう。既に、選手の間には異様な空気が流れ始めている。

「他の選手とGⅠの話は全くしないですね。それぞれライバル意識が強いので」(柳原)

「GⅠ頑張ろうとか、そういう仲間意識を持った話は、ひとりひとりがライバルの女子の間では一切しないですね。絶対に欲しいものだから、口には出さないんです」(石井)

 静かに、それでいて激しく火花を散らす女同士の戦い。絶対に欲しい栄冠は、6月15日の決勝を先頭で駆け抜けた者にだけ輝く。

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